浄土宗 浄土宗暦 今月の言葉
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2008年 1月
今月の言葉

正月は自分の心を正す月

This is the month for setting our hearts right.

 平成20年がスタートする。年初めの法要、修正会(しゅしょうえ)にはいつも、今年は特に良い年にしたいと、心強く念じている。
 先日、檀家さんのY君と話す機会があった。彼は甲子園を目指す高校球児である。同じプロ野球球団を応援するファン同士、話をすると盛り上がることも多い。
 彼は1年を振り返り、「エラーやミスジャッジなどで、ゲームらしいゲームができなかった。来年こそきちんと練習を積んで上を目指してがんばりたい」と語った。
 私はY君に、「それは今この時期だから考えるの? それとも、試合の度、毎回思うのかな?」と訊ねた。するとY君は「そうだね…毎回思う」と笑顔で答えた。
 スポーツをする人は、皆正々堂々と戦い、勝ちたいと願うものだろう、そして何事にも決められたルールがあり、野球もそのルールに従うのが当たり前だ。だが時にはエラーなどのミスがあったりする。またいくらがんばっても勝てない時もある。しかし暦が改まる正月には、誤りを反省し、新たな年を正しく過ごしたいと、各々が自分の「ルール」を決め、行うことを願うのである。
 「正」の漢字は、進むべき目標を表す「一」と、足でまっすぐ前へと進む形の「止」が合わさり成り立つ。すなわち「正」は、反省を繰り返しながらも、目標に向かい一歩ずつ進むことを表す字なのだ。先人はなんと理に適う言葉を残してくれたのかと感心してしまう。
 しかし振り返れば、煩悩多き私たち。暦は変わっても、自分自身はそう急に変われるものだろうか? なかなか難しいのが現実である。
 Y君は、毎試合すばらしいプレーをと願い、練習を重ねる。時には挫けること、足踏みすることもあるだろう。しかし常に自分を奮い立たせ、目標に近づきたい一心でがんばっている。
 毎年、1年を振り返り、来年こそと思いながら、ついつい元の自分に戻ってしまう私である。
 そんな時こそ、正月に決めた自分のルール、「正した心」を胸に、生活することが肝要に思う。
 さて、お念仏の教えを信仰する私たちの「正しい」ことは何なのだろう? それはやはり、法然上人の説かれたお念仏の中の生活を送ること、お念仏の実践こそ、自然と自分の心を正すことになるのではないだろうか。

(長野県松本市 真光寺 近藤秀祐)
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正月は自分の心を正す月

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