浄土宗 浄土宗暦 今月の言葉
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2009年 1月
今月の言葉

たった一歩 されど一歩

Even the smallest of steps makes progress.

 縁あって長野から千葉の古寺に住しておよそ1年半。見知らぬ地の生活は当初慣れないもので大変でしたが、あらゆる方々のご支援をいただき、ようやく軌道に乗ってきたように感じます。拙いながらも1寺で浄土宗の伝道教化をさせていただけるということは、とても有り難いことと思います。
 この地域では冠婚葬祭をはじめ、伝統的習俗がかなり残っており、大切に守られています。このような習俗の中には仏教とは合致しないようなものもありますが、地域にしっかりと根付いています。そうした伝統的習俗を重んずる地での伝道教化は困難な一面もありますが、与えられた環境で最善を尽くしたいとの思いで日々歩んでいます。
 この地域には、日本で唯一のスリランカ仏教寺院「蘭華寺」があります。以前、蘭華寺住職でスリランカ仏教センター管長のバーナガラ・ウパティッサ師のお話を伺う機会がありました。師は、およそ20年前に蘭華寺を創設され、以来全国の仏閣や団体を回り法話を通して仏教伝道を行い、幼児教育などにも積極的に取り組んでおられます。しかし、文化の違う日本で寺院を創設し、信仰を広めようとするには、強い情熱や志があるものと思います。師に「今後、スリランカ仏教寺院を国内各地に増やしたいというお気持ちはありますか」とお聞きしたところ、「今は寺院を増やすということは意識していません。まずは、日々の地道な布教活動が重要です。着実な伝道教化という歩みを続けていれば、自然に寺院は増えていくでしょう」とのお答え。師の堅実な志を垣間見、日々の一歩一歩がいかに大切であるかを実感しました。
 現在、師の活動は国家間レベルの外交補助をスリランカ大使館と共に行うなど広範囲に及んでいますが、このような活動も師が日々の着実な布教活動を大事にしているからこそ為し得るものと思います。
 「たった一歩、されど一歩」。例えわずかな一歩でも、積み重ねることで大きな目標に到ることができると思います。一歩を踏み出さなくては、目標に到ることはもちろん、それが困難であるかどうかも分かりません。
 年が改まった1月は気持ちが清新になり、新しいことを始めるには最も適した時期。さあ、新たな一歩、着実な一歩を。

(千葉県香取市 来迎寺・笠島崇信)
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たった一歩 されど一歩

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