行事案内


特集

  • お手紙募集
  • 災害復興
  • 今月の言葉
  • 浄土宗の法話
  • こころと命の電話相談室
  • 浄土宗新聞Facebook

関係団体リンク

  • 浄土宗ネットワーク
  • 浄土宗出版
  • 浄土宗総合研究所
  • 公益財団法人浄土宗ともいき財団
  • 浄土宗教学院
  • 全国浄土宗青年会
  • 浄土宗スカウト連合協議会
  • 法然上人をたたえる会
  • 浄土宗平和協会
  • その他 関係団体
  • その他 関係団体

今月の言葉

  • mixiチェック

2016年 05月
感じていますか 風の薫り   << 前月

―Always be sensitive to nature’s changes,
like the fresh green and refreshing breezes of early summer.―

 先日、幼稚園に通うようになり、体力のついてきた娘と、近くの山に登りました。山登りといっても、遊歩道の整備された、子どもの足でも30分ほどで登ることのできる小さな山です。頂上の展望台で町を見下ろしながら、「あそこがお寺で、あっちが幼稚園。向こうがいつも買い物をするスーパーで…」。心地よい風に吹かれながら、娘とそんな話をしていると、「あっ、お父さん、風からお山の匂いがするよ!」娘がそういいました。いわれてみると、確かに風から木や葉っぱの匂いが、かすかにするような気がしました。子どもは不思議なことをいうものだ。そう思いつつも、この私自身、子どもの頃には土や雨、川や海、さまざまな薫りを風から感じながら、毎日遊んでいたことを思い出しました。そして同時に、いつからそのような薫りを感じることがなくなったのだろうか? そう考えさせられました。
 浄土宗をお開きになった法然上人の詠まれたお歌に、「月かげの いたらぬさとは なけれども ながむる人の 心にぞすむ」というものがあります。浄土宗の宗歌にもなっている「月かげ」のお歌です。
 月の光はどんなところへもくまなく届く。でも、その月の光を見ることができるのは、月を眺めようとしている人だけである。それと同じように、「南無阿弥陀仏ととなえる者は、だれひとり漏らすことなく、必ず極楽浄土に救いとる」そうお約束してくださった阿弥陀さまは、誰のもとへも、分け隔てなくお救いの手を差し伸べてくださっている。だけど、阿弥陀さまのお救いを受けることができるのは、阿弥陀さまのことを信じ、極楽往生を願い、お念仏をおとなえする者だけである。そんな意味のお歌です。
 私たちは、この慌ただしい毎日の中、風の薫りを感じなくなってしまうように、阿弥陀さまのお救いを信じる心、自分自身の極楽往生を願う心を、ついつい、忘れがちになってしまっているのかもしれません。しかし、今この瞬間も、阿弥陀さまは私たちのことを絶えず、見守ってくださっています。
 一年のうちで、もっとも気候のいいといわれる5月。爽やかな青空を見上げ、風に新緑の薫りを感じながら、自分自身の信仰心をもう一度見つめ直してみましょう。時にはゆっくり立ち止まり、心にゆとりを持てば、きっと阿弥陀さまのお慈悲のお心を感じることができるはずです。ぜひ、そんな時間を作ってみてはいかがでしょうか。

 
(静岡県函南町 廣渡寺 林泰裕)


  感じていますか 風の薫り
     
2016年: 1月 2月 3月 4月 5月              
履歴: 1997年 1998年 1999年 2000年 2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 2008年
2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年