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浄土宗の法話【2012年10月1日】

Kさんの出発

    昨日またかくてありけり
    今日も又かくてありなん

    島崎藤村の『千曲川旅情の歌』の二番の冒頭にでてくる一節です。

人間、一生のうちで、そんなに変化のある 時期は、多くないでしょう。
昨日も、今日も、 そして明日も、同じような事を、繰り返していることが多いものです。その繰り返しの中で、人は、どのくらい自分を見つめる事が、 できるのでしょうか。

    知り合いのKさんは、数年前に、リタイアをして、人が変わりました。[勤勉なサラリーマンを見たければ、Kさんを見ればイイ]とさえ言われたKさんです。休日に見る顔も、人のイイ、静かなお父さんで、夫でした。それが、随分と活動的になりました。自分の主張も表に出し、やりたいことも、ダイナミックに取り組んでいます。夫婦そろっての1カ月に及ぶ海外旅行、隣近所の掃除、祭りの世話役。昼間は、会社にいて、日ごろ見えなかった分、そう見えるのでしょうか。あるいは、なにが、それ程に変えさせたのでしょう。

    「退社する時、社長に言われたのが、きっかけですね。『これからは、Kという人間として生きろ!』とね。今までは、妻子のことを考えて、自分を押さえてきたのだけど・・・社長は、それを見抜いていましたね」

    ともかく、Kさんは、自分の生き方を、再構築し始めたのです。
そのKさんが、よほど、考えたのでしょうか。こんなことを、言いだしました。

    「寿命まで、自分の時間だと思うと、すごくうれしい。でも、仏教の入門書を読んで、判った事が有る。病気やケガというものがあって、元気なまま死ねるワケでは、ないようだ。それを、元気なうちに考えたい。病気の時も、ケガの時も、Kという自分だから」

    ここまで、考えることのできるKさんって、スゴイですね。それで、仏教に、興味を持ち始めたたようですが、奈何(いかん)せん、よく判らないとか。

    「阿弥陀さまって、本当に、私の力になってくれるの?」
そこは、信ずる世界ですね。阿弥陀さまと、対話しながら生きていけるか。
ともかく、Kさんは出発したようです。

    この法話も、今日スタートしました。Kさんを見習って、大切な自分を、大切に出来るような展開を目指していきたいと思います

兵庫県尼崎市 西運寺 田野島 孝道