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浄土宗の法話【2012年11月1日】

もののわかり方

    最近、若い人にものを教えていて、「わかりました」というから任せていたら、全くわかってなかったという話をよく耳にします。では若い人がわかってないのに「わかりました」と言っているのかというと、そうでもなさそうです。言われていることはわかるので、「わかりました」と答えます。しかし行動が伴ってないのを見て、教えた方はわかってないと受け止めます。

    仏教ではもののわかり方に、三通りあると言います。聞いてわかるというわかり方を聞慧もんね。考えてわかるというわかり方を思慧しえ。身体で行ってわかるというわかり方を修慧しゅうえ。これらを三慧さんねと言います。

    昔、観光寺院に勤めていて新人僧侶の指導をしていたことがあります。法要の折や観光案内で堂内を歩き回るとき、たたみのへりを踏まないように指導すると、皆「わかりました」と答えます。しかし実際に様子を見ているとかなり踏みつけています。そこで再度、指導すると、また「わかりました」と答えます。今度は踏まないように気をつけている様子です。それでも忙しいときやあわただしいときは知らず知らずのうちに踏みつけています。そして、「随分踏まなくなったけれども、忙しいときなんかに時々踏んでるよ」と伝えると、やがて如何いかなる時にも踏まないようになっていきます。

    最初の指導の時は、聞いてわかったというわかり方(聞慧)で、あまり意識してないので踏んでしまいます。再度注意すると意識するようになり、考えてわかったというわかり方(思慧)で踏む回数が減ってきます。最後は何度も繰り返すうちに、身体が覚えて踏まなくなるというわかり方(修慧)です。

    お念仏の教えも、「お念仏って何ですか」と聞かれたら一般の人でも「南無阿弥陀仏と称えること」と答える人は多いでしょう。また学問的に勉強してお念仏の功徳を知っている人もいるでしょう。しかしお念仏がわかるというのは、口に南無阿弥陀仏と称えて、有り難さや尊さを実感して、初めてわかったということになるのです。

    法然上人のお言葉に「名号をきくというとも、信ぜずばきかざるがごとし、たとい信ずというとも、となえずば、信ぜざるがごとし」とあります。お念仏について知識的に深いものがあっても仕方のないことです。阿弥陀様がこの世、のちの世、必ず導き、救って下さることを信じ、すべてを打ち任せて南無阿弥陀仏とお称えされる方が本当にお念仏がわかる方になっていくのです。  合掌

京都府京都市 天然寺 城平 賢宏