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浄土宗の法話【2013年3月15日】

孫に何を教えたの

   「おっさま(・・・・) (和尚さま)、 (うち)の孫に何を言ったの、何を教えてくれたの。」

   2泊 3日の「來運寺夏の子ども会」が終わり、子どもたちを見送ってホッとしながら後片づけをしていた時でした。4年 女子の参加者 のお婆さんからの電話です。家人の取り次ぎで受け取った受話器の向こうから、興奮した声が聞こえてきました。

   3日目の午後は、「立つ鳥跡を濁さず」とばかり参加者と指導員全員で大掃除をします。その 真っ最中にこのお婆さんから次のような電話を いただいたのです。

   「実は、内の孫は仏さまにお供えをした物には、一切手をつけようとしないのよ。お菓子でも、果物でもお仏壇から下げてきたものは、何にも食べようとしないんだ。おっさま、何とかならないもんだべが。」

   このお婆さんは、日ごろから熱心にお寺詣りにお出でになり、御忌法要やお十夜法要、そしてお施餓鬼会などの年中行事はもちろん、御詠歌会にも欠かさず出席する方でした。けれど、お孫さんのそんな様子を話していただいたことはこれまで一度もありませんでした。

   子ども会としては、掃除が終われば閉会式を残すばかりです。妙案も浮かばないままに、閉講式のあいさつで例年のように挨拶を致しました。その最後に次のように話をしたのです。

    「この三日間、皆さんはとても元気に、楽しく過ごしてくれました。皆さんの子ども会はみんなで作り上げたものですが、三度三度の食事は後ろに坐っているお母さんたちが、心をこめて作ってくださったことは皆さんも見ていたことでしょう。

   その材料はお店から買ってきたものもありますが、皆さんのお家の方が差し入れてくださったものもたくさんあります。仏さまにお供えしたものをお母さんたちが下げている様子を、皆さんも見ていましたね。カレーライスになったり、サラダになったり、みんなでおいしくいただきました。仏さまの力が、食べ物を通してみんなの体の中に入って行ったと思います。

   まだまだ夏休みは続きます。仏さまの力をいただいた皆さんです。これからも元気に過ごしてください。」

   全てが終わり、子どもたちは迎えに来て下さったお家の方と、それぞれ帰って行きました。それから間もなくの電話です。「どうしたのですか。」と聞くと、「孫が、仏壇の前にお供えしていたスイカをもってきて切ってくれという。いや、びっくりしてしまって。今、うまそうに食べている。何を話してくれたんだ?」

   これこれとお伝えすると、「お念仏を申してから食べ始めたのもうれしかった。」と。子ども会を続けてきてよかったと思う、尊い出来事でした。

合掌

山形県天童市 來運寺 東谷 信昭