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浄土宗の法話【2013年6月15日】

お念仏のご利益

   神社仏閣にお参りすると「ご利益をいただかなくては」と、お賽銭を奮発し、熱心に手を合わせている方の姿をよく見かけます。では、仏さまのご利益とはどういうものなのでしょう。高額の宝くじが当たったとか、不治の病が奇跡的に治ったとか、難関大学に合格したとか、いわゆる「おねだり」の望みが叶うことと考えるのかもしれません。

   ですが、お念仏をお称えして、いただくご利益はそういうものではありません。ふだんの生活のなかで、苦しかったり、辛かったり、あるいは危険だったりしたときなど、知らぬ間に安心できる方向へ向かったようなことはありませんでしたか。そんな時、人は「運がよかったなあ」と思うのかもしれません。が実は、それは仏さまが救ってくださったのです。ある人は「何もない平凡な日々の連続です。」と言うかもしれません。でもそれは、お念仏をお称えするならば、私たちの進んでゆく道の先々で待ち構えている災いを、仏さまがあらかじめ取り払ってくださっているからなのです。法然上人のお言葉に「弥陀の本願を深く信じて念仏して往生を願う人をば、弥陀仏より始め奉りて、十方の諸仏・菩薩、観音・勢至、無数の菩薩、この人を囲繞して、行住坐臥、夜昼をも嫌わず、影の如くに添いて諸々の横悩をなす悪鬼悪神の便りを払い除き給いて、現世には横さまなる煩いなく安穏にして命終の時は極楽世界へ迎え給うなり」とあります。事故や災難など何か不幸ごとがあれば我々は「あれさえなかったら幸せだったのになあ」と考えてしまうものですが、実際に何もないときには、「あたりまえ」として今の自分が幸せとはなかなか思えないものなのですよね。

   「いえいえ、病気もしましたし事故にも遭いました。不幸ごともありました。」と言うかもしれません。でも法然上人は「転重軽受」と仰って、自分の業の深さを考えてみたとき、その報いをまともに受けたとしたら、その苦しみは想像を絶するほどひどいものであるはずなのに、この程度で済ませて下さったのは仏さまのお力に違いないと思いなさいとお示しくださっております。

   「辛い」という字がありますが、この字の上部に横棒を一本加えるだけで「幸」に変わります。「辛」か「幸」かはただ棒が一本あるかないかの違いなのですが、阿弥陀様の本願を信じきる深い思い、そして口にお称えするお念仏こそがこの一本の棒なのだとお受け取りください。

 お念仏をお称えすれば、人生のいかなる場面でも必ず阿弥陀様をはじめとする多くの仏さま方がお護りくださる、これこそがお念仏のご利益なのです。

合掌

愛媛教区 栄養寺 髙橋 宏文