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浄土宗の法話【2014年1月1日】

一年の計

   平成二十六年、新たな年を迎えました。今年はうま年、大地をリズムよく疾駆する馬のように軽やかな日々を過ごしたいものです。
   「じぇじぇじぇ」と唸りたくなるほど、昨年は災害の多い年でした。
   「天災は忘れたころにやってくる」とよく言われますが、思わぬ時に、思わぬ所で私達は災害にあいます。この世の中、先々どうなるかが全くわからないのですから。
   中国のことわざに「人間万事塞翁が馬」という言葉があります。昔々にお爺さんと、お婆さんと、息子の三人が住んでいました。納屋に一頭の馬がいましたが、ある朝、大きな嘶(いなな)きを残して、馬が逃げて行ってしまいました。お爺さんが心配しますが、お婆さんが「心配しなくても、大丈夫」と言います。
   するとその言葉通り、一週間ほどして馬小屋をのぞきに行きますと、今まで遊びまわっていた家の馬が、雌馬をつれて帰ってきたのです。今まで一頭だったものが、二頭になったとお爺さんは喜びますが、お婆さんは「喜ぶな」と言います。
   するとどうでしょう、息子が連れてきた雌馬を調教しようとして、駆けた時に、落馬して大けがをしてしまいました。お爺さんはまたまた心配しましたが、お婆さんは一言「仕方がない」と。
   すると今度は、隣国で戦争がおこり、村の若い者たちは戦場に駆り出されました。しかし、この家の息子は大けがで兵役を逃れることができて、後々お嫁さんをもらって幸せに暮らした。というこの話のように、私達の日常も何が不幸で、何が幸いするか、どこでどんな目にあうかがわからないのです。
   ある山奥の集落を襲った集中豪雨は、一夜にして犠牲者が出るほどの被害が出ました。同じ集落に住む人の話によると、「普段、チョロチョロとしか流れない小川が大雨で増水、その水の勢いが、山に伐採しておいてある、丸太木を流していきました。しかしながら、小川にかかる橋の欄干に丸太木が当たって家の反対の方へ、川を堰き止めて、あふれた水によって向こうの家が流されていきました。もしも、あの丸太木がこちらへ向いて川を堰き止めたなら、間違いなく自分の家が流されていました。」と、薄氷を踏む思いで一夜を過ごされたそうです。
   法然上人のお言葉に、

   「人の命は食事の時、むせて死することもあるなり。
   南無阿弥陀仏とかみて、南無阿弥陀仏とのみ入るべきなり」

   めでたいお正月に、餅をのどにつめて命を落とすこともあるのですから、日々、常平生から私達はお念仏を申し、お念仏をよりどころとしましょう。お念仏相続こそが、今年一年の計であります。

京都教区 大善寺 羽田龍也