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浄土宗の法話【2014年1月15日】

まことの心

   某ホテルにて会合があり、食事を頂戴した。そんな場所で食事をする機会はめったとないが、素晴らしい料理に舌鼓をうっていた。そこへエビの料理が出た。一瞥の後、
   「これは本物のエビだろうか?」,
もちろん本物のエビだが、思わず疑念がわいてしまった。
   食品の偽装、産地や経路をごまかす偽装問題が多くなっています。少しでも見栄をはる気持ちや、見かけをよくしたいという気持ちに端を発するのでしょう。人はついつい見せかけを飾る気持ちがありますが、お念仏申す時は飾る心ではいけません。
   「まことの心、真実の心でお浄土を願い、至誠心という心でお念仏をお称えなさい。」
   と法然上人はお示しです。
   法然上人のお弟子がある時に、夜中にふと目を覚ますと、上人の部屋からお念仏の声が聞こえました。
   「上人さまはこんな夜半にお念仏申されているのか、ありがたいことだ」
お弟子がそう思った瞬間、大きな咳をしてしまいました。するとお念仏の声はやみました。
   後日、このお弟子が上人のもとを離れることになって上人にご挨拶をしました。
   「上人さま、お念仏のみ教えの要を一言、頂戴しとうございます」
   「先日、あなたが聞いた夜半のお念仏こそが大事ですぞ」
法然上人はさらに
   「誰かが見ているから、聞いているから、私はこれほどのお念仏をお称えしている。そんな飾る心、見栄の心で申すのではない。今日は朝からどうしたことか、仕事がたてこみ、来客も多くて中々御佛さまの前にも座れなかった。お念仏の声も出せずじまいだった。せめて夜ふけて誰も見ていない、聞いていないこの時に、たとえ百遍でも二百遍でもお念仏を称えよう、阿弥陀さま、どうかこの私をお救い下さいと、一途な心でお念仏を申そう、それが要だ」と諭され、阿弥陀さまに対し、一途な気持ちが大事とお教えになったのでした。
   先日、お寺の総代さんが亡くなりました。お寺で法要があると、率先してお手伝いを下さり、寺の生垣が古くなれば、器用な手先で、まるで造園屋さんのように直して下さったり、と、物心両面にわたり厚く協力をしていただいた方でした。通夜、葬儀はもちろん、その方の自宅へと中陰参りする時も毎週毎週、涙が流れます。
   「今まで大変お世話になりました。何もできませんが、どうぞお浄土へと生まれて下さい。み仏の国から、私達を見守っていて下さい」
   これ以上ない真心で、真実の心で、まこと心でお念仏をたむけました。ただ一途な気持ちで阿弥陀さまにお縋りしました。
   法然上人のお歌に
   「往生は世に易けれど みな人の まことの心 なくてこそせね」とあります。
   まごころのお念仏を称えて、極楽へと往生させていただきましょう。また、お念仏を数多く申して、まこと心を育むことが大切であります。

京都教区 大善寺 羽田龍也