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浄土宗の法話【2014年10月15日】

ただひたすらに

    現在、メジャーリーグで活躍する日本人野球選手のなかにイチロー選手がおられます。メジャーリーグで十年連続二〇〇本安打という偉業を達成し、二〇〇四年には年間二六二本のヒットを打ってメジャー記録もぬりかえた偉大な野球選手です。
    もちろん、今のイチロー選手があるのも日頃からの練習の成果でしょうが、その成功の影にはイチロー選手のお父さん、父・宣之さんの存在が欠かせません。宣之さんはイチロー選手が小学校の三年生の時から中学に入るまで、学校から帰宅しては日が沈むまで毎日、野球の練習に付き添い、また練習後は毎晩イチロー選手の足の裏をマッサージされたそうです。だから、そのあまりの熱の入れように、周りの人達の中には「あの親子おかしいんじゃないか。」と、そんな目で見る人もいたといいます。
    そんな時、宣之さんは何度となく、イチロー少年をつかまえてこう言い聞かせました。
    「世の中にはな、あいつは野球しかできん、そう言う人が必ず出てくる。でもな、この言葉に負けてはならんぞ。野球一筋で生きた人がどれだけ素晴らしいか、最後には絶対に成功するから、イチローはそういう人生を歩め。」
    つまり、息子イチローに「一本の道を突き進みなさい」ということを伝えたかったのです。そもそも、宣之さんがこのようにおっしゃったのも、ある方のみ教えが胸に刻まれていたからなのです。その方とは、もとを尋ねましたら浄土宗を開かれた法然上人さまなのです。
    なぜなら、宣之さんは学生時代、愛知県にある東海高校という浄土宗が運営する宗立学校に通っておられました。そんなご縁から、当時は校長先生で、後に大本山百万遍知恩寺のご法主になられた故・林霊法台下のお話しを今でもテープで聞かれることがあるそうです。そして、林台下がおっしゃった「自分の人生には、ただ一本のロウソクしかない。その一本の道を求めていく道以外に我が道はない」というお言葉が今でも強く胸に刻まれているそうです。
    このお言葉はまさに、法然上人さまが生涯をかけてお念仏一本の道に打ち込んでいかれたお姿を物語っております。このお言葉に強く感銘を受けた宣之さんは、息子イチローにも法然上人さまのように「ただひたすらに」一本の道に打ち込む尊さを教えていかれたのであります。
    イチロー選手が野球に「ただひたすらに」打ち込んでいかれたように、私たちも極楽浄土を目指してお念仏の一本の道に「ただひたすらに」打ち込んでいきたいものです。

合掌

滋賀教区 雲住寺 井野周隆