浄土宗の活動


関係団体リンク

  • 浄土宗ネットワーク
  • 浄土宗出版
  • 浄土宗総合研究所
  • 公益財団法人浄土宗ともいき財団
  • 浄土宗教学院
  • 全国浄土宗青年会
  • 浄土宗スカウト連合協議会
  • 法然上人をたたえる会
  • 浄土宗平和協会
  • その他 関係団体
  • その他 関係団体

  1. 浄土宗トップページ >
  2. 浄土宗の活動   浄土宗の法話

浄土宗の法話【2014年11月15日】

真の目的

「不死の境地を知らずして百年生きるより、不死の境地を知って一日生きる方が尊い」
お釈迦様のお言葉です。
お釈迦様はより良い「不死の境地」に行くための方法をお示しになられました。
その数「八万四千の法門あり」と言われる程、数多くの道が示されました。
この事は、昨今「死んだら終い」「生きているうちが華」と言う多くの者達に「そうではない」とお示しくださっているのであります。
先日、テレビで「臨死体験」された方々の体験談が紹介されておりました。
今日救急医療の進歩などにより、一度は心肺停止状態になりながら蘇生される例が大変多くなったという事であります。
蘇生された方々の中で多くの人が、自分の身体から魂が離れて行くのを感じ、トンネルのようなところを通りとても美しい場所に導かれ、清らかな光に照らされ、やがて先立った親しい家族や友人達に会った経験をされたそうです。
近年多くの科学者の研究が進み、そのような事は脳の働きによって創られるのだという事が解明されたという事です。
心臓が停止し、血液が脳に送られなくなり、脳が機能しなくなった時に働き出す脳細胞が存在して、そのような事を体験しているのだという事です。
では、人間にはなぜそのような働きをする脳細胞が存在するのでしょうか。
原因をはっきり掌握し、結果を論理的に説明できなければ「解明」とは言わない科学の世界では、「今はまだわからない」と言うのが答えでした。
私は、その答えを「三世(過去・現在・未来)を通してお悟りになられたお方」お釈迦様から頂戴するのです。
お釈迦様がお示しくださった『觀無量寿経』には、心を静めて浄土のあり様や御仏様の相を思い描く十三通りの修行が説かれます。
日の沈む彼方や清らかな水の流れ等々に心をとどめ、そこに清らかな世界の広大な御仏様を観る修行「観想」を示されました。
これは、心臓が停止し、脳に血液が送られなくなった時に働き出す脳細胞が、生きている内にしっかりと覚醒できる修行を示されたのではないでしょうか。
ですから、「脳によって観想する世界」と「清らかなる、この上ない浄土」は違うのです。
お釈迦様は「清らかなる、この上ない浄土」に生まれるためには「発心・修行」が必要であると説かれておられるのです。
とするなら、「臨死体験」で多くの方々が「清らかな光・・・・・」の世界を体験されたということは、私たちが命を授かった真の目的が「この世界」に生まれるためのものだということを示していると考えることはできないでしょうか。
脳がそのような働きをするのは、「そのような世界に生まれられるよう、心を起して修行せよ」と私たちに進むべき道を観想させてくれているのではないでしょうか。
死ねば誰もが必ずその「清らかな世界」に生まれられるわけではありません。その世界に往き生まれるための「修行」をしっかり積まなければならないのです。
お釈迦様はその修行として「南無阿弥陀仏」のお念仏をお示し下さいました。
お弟子の阿難様に
「あなたはよくこの語を保って、それを遥か後の世まで広く伝えて行きなさい。この語とは無量寿仏の名号(南無阿弥陀仏のお念仏)を保てという事です。」
と申されました。
それは「百人の中に1人2人、千人が中に3人5人が修める事ができる修行」ではなく、「全ての者が修める事のできる確かな修行」として「南無阿弥陀佛のお念仏」をお示し下さったと言う事であります。
私たちにとって「お念仏」こそがその「清らかな光の大いなる御仏様のおられる世界=西方極楽浄土」に往き生まれる事のできる修行であると勧められたのです。それこそが私たちがこの命を授かった真の目的なのであります。ともどもにお念仏に励みましょう。

南無阿弥陀仏

北海道第二教区 慈教寺 嶋中三雄