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浄土宗の法話【2016年3月15日】

本願の船

 この三月に北海道新幹線が開業します。東京で乗り換えれば、北海道から九州まで新幹線で移動できるのです。新幹線は、波濤高い津軽海峡も難なく、隧道を 通って、私たちを目的地へと渡してくれるでありましょう。
 「波風の はげしき海を わたるには 船ならずして 何をたのまん」
 国鉄時代の青函連絡船が進化をとげ、流線形車体が近代の船となり、海底を疾駆します。その頼もしさは、実に、み仏の大慈悲を思わせます。
    「難行道は、険しき道を、徒にて行くがごとし
    易行道は、海路を船に乗りて行くがごとしといえり
    ただ、弥陀の本願の船にのりて生死の海をわたり
    極楽の岸に着くべきなり」
 法然上人のお言葉によると、お釈迦さまのみ教えである仏道修行を大別すれば、聖道門と浄土門にわかれます。聖道門とは煩悩を消し去り、この世で悟りを得る道のこと。一方の浄土門とは、み仏の大慈悲にすがり、み仏の力で極楽に生まれ、悟りを得る道のことです。聖道門は難行道ともいって、陸路難路を両足で歩行するようなもの、浄土門は易行道といい、海路を船で行くようなものです。
 さて、私たちの生活を見つめた時にどうでしょうか。
 「爆買い」とまでいかずとも、魅力あふれる百貨店のブースを目にすれば、その瞬間「あれもほしい、これもほしい」と思って手がのびます。
 朝、通勤通学の電車待ちで、乗車の前に一人でも割り込む人がいれば、心落ち着いていられません。
 他人の成功をうらやみ、少しのことで嫉妬してしまう私たち。誠に煩悩だらけの自分に気づかされます。それを消し去る仏道修行はまさに難行道、いわば北海道から九州までを徒歩で行くようなものです。
 NHK大河ドラマ「真田丸」の主人公、真田親子としのぎを削った戦国大名が徳川家康公です。家康公が戦場に、たなびかせた旗印には、「厭離穢土、欣求浄土」と認めてありました。
 「煩悩にまみれるこの私を、この身このまま、あたかも船に乗せるようにして極楽浄土へ救いとる阿弥陀さま、煩悩の波風はげしきこの世をわたるには、み仏の大慈悲、本願の船を求めていくしかない、すがっていくより他ない」
 と、毎日毎日「南無阿弥陀仏」とお念仏申されたのでした。
 「春になれば 必ず花は咲くものを ただまかせばや 南無阿弥陀仏」
 春になれば、寒に耐えた梅花、桜花が自然と咲くように、み仏の本願力によって導かれる私たち。その力にうちまかせ、頼んで、お念仏の声の中に日暮しをさせていただきましょう。

合掌

京都教区 伏見組 大善寺 羽田龍也