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浄土宗の法話【2016年5月15日】

福田

 この時期、田植えの景色があちらこちらで見られ、これから農家の方は水のこと、肥料のこと、雑草のことと多くの手間暇をかけてお米を育てられます。そこで米という字は八十八と書くのだと言われます。
 同じようにしあわせを手にいれるにも手間暇がかかるのだとお釈迦様は示され、その方法として心の田んぼ《福田》を耕すことをお示し頂きました。この福という字は心が満ち足りた状態を表し、目に見えない大いなる存在に守られているとの実感です。
 この耕すべき福田に三種類あります。一つめが《敬田》。敬うべき田んぼを耕す。敬うべきものをしっかり敬うということです。私たちが最も敬うべきは三宝。正しい道にすすめて下さるお方をしっかりと敬うことです。以前全国浄土宗青年会の別時念佛会に参加させて頂いた時に、会場となった寺院さまの秘仏を拝ませて頂くというご縁に巡り合いました。秘仏のご開帳の時、お給仕をされている僧侶が何度も礼拝し、畏れ多いという趣で、おそるおそるお扉を開かれました。秘仏さまは勿論でしたが、それ以上にその僧侶の姿に大変感動を覚えました。心から三宝を敬うことは、それを見ている人にまで感動を与えるのです。
 二つ目の田んぼが《恩田》。恩ある田んぼを耕すことです。浄土宗の総本山の名前は《知恩院》。法然上人のご恩を知り、そのご恩に報いるという願いが込められています。毎年四月には御忌会が盛大に催され法然上人のお徳が讃えられます。法然上人のご恩を決して忘れまい、未来に伝えていくという決意表明が総本山の名前です。またこの恩田というのは父母先祖のご恩を決して忘れないということでもあります。恩ある人に守られているという実感は大きなしあわせをもたらします。
 そして三つ目の田んぼが『悲田』。これは慈悲の田んぼを耕すということです。恵まれない境遇にある方に施し、さらには無縁の精霊にも供養の心を持つことです。かの聖徳太子は十七条憲法に、「篤く三宝を敬え」と定められ、自らは悲田院という施設をお作りになられたのはこの実践でした。無縁の精霊供養ということでは施餓鬼が全国の浄土宗寺院で行われています。
 神仏から知らず知らずに受けるご加護こそ本当のしあわせです。このしあわせをお釈迦様は《福田》として説かれました。お念仏を申しながら福の田んぼを耕してまいりましょう。

合掌

滋賀教区 蒲生第一組 西誓寺 奥村照真