浄土宗トップページ > 浄土宗ニュース > 平成30年7月豪雨による被害のお見舞い

浄土宗ニュース:2018年08月

平成30年7月豪雨による被害のお見舞い

 台風7号および活性化した前線により、西日本を中心に猛烈な雨が襲い、広範囲に土砂災害や浸水被害をもたらし、死者219名、行方不明者10名(内閣府発表・7月22日現在)の甚大な被害となりました。
 被災されましたご寺院、並びに檀信徒の皆さま、被災各地域の皆さまにお見舞いを申し上げます。また、避難生活を余儀なくされている方々が一日も早く平穏な生活に戻られることを祈念いたしますとともに、亡くなられた皆さまのご冥福をお祈りし、心よりお悔やみを申し上げます。

合 掌

平成30年7月24日

浄土宗新聞

戦争と祈り

お盆・終戦の日 つながりの中の命を想う

 7月から8月にかけて全国的に行われるお盆。ことに8月は〝お盆休みの帰省ラッシュ〟など、日本文化の一つとしてメディアで取り上げられることも多く、家族で過ごされる方も多いのではないでしょうか。
 このお盆期間中に忘れてはならない日があります。8月15日の終戦の日です。各地で追悼式典が開かれ、多くの人々が黙とうをささげます。戦況が激化した第二次世界大戦では約300万人の日本人が、世界全体を合わせると5000万人とも8000万人ともされる尊き命が失われたと推測されています。
 お盆といえば、先だった近しい家族、ご先祖さまなど、いわゆる〝我が家〟の供養という側面が強いかもしれません。もちろん直接つながりのある家族に想いをせることはとても大切なこと。しかし、戦争で亡くなられた方々は私たちと全くの無関係ではありません。
 仏教には「縁起えんぎ」という根本的な教えがあります。世の中のすべてのモノもコトも、直接的な原因(因)となるものがあり、それにはさまざまな間接的な条件(縁)が複雑に関係して起きている、という世界観です。国内各所大規模におよんだ空襲、凄惨せいさんな地上戦となった沖縄戦、広島・長崎への原爆。あの日、あの時、必死に命を守りぬいた人々、また祖国を思い犠牲になった人々によって私たちへ命がつながれてきたのです。
 そう考えれば見たことも、あったこともない人があなたを支えているということになります。それは見えない影のような存在。そこに感謝する気持ちが日本人の大切にしてきた「おかげさま」の心といえるでしょう。
 ご先祖に想いを馳せるお盆期間に、終戦の日が重なることに不思議な縁も感じます。ご先祖の供養とともに、「おかげさま」の想いで手を合わせてください。それが争いのない、共に生きる平和な世につながるのです。

写真:原爆ドーム とうろう流し ⓒFJTM/PIXTA

蓮と仏教のはなし

一蓮托生 ―心は同じ花のうてなぞ― 

 各地で蓮の花が見ごろを迎えています。実はこの蓮は仏教、とりわけ浄土宗の教えとは切っても切れない深いつながりがあります。仏教のルーツであるインドから法然上人のエピソードまでそのつながりをひも解いてみましょう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 世界各国には、「国花こっか」といわれる国を象徴する花が定められています。日本でいえば桜と菊。そしてインドの国花が蓮です。古来、インドにおいて蓮の花は身近なものだったようで、特に結婚式などの祝いの儀式の際にはきらびやかに装飾し、文字通り祭礼に〝花を添えた〟といいます。
 そんな文化的背景を受けて、蓮は仏教経典に数多く登場します。蓮は泥の中から咲きますが、決して泥にけがれないことから、煩悩の多いこの世で菩薩ぼさつ(修行)のあり方としての比喩に用いられています。
 浄土教系の経典では、念仏により阿弥陀さまのお迎えをいただいた後、極楽浄土の蓮花のうてなに往生すると説かれます。
 蓮花に関して、法然上人のこんな逸話が残ります。
 建永けんえい2年(1207)、弟子の行動が時の上皇の怒りをかい、四国へのるざいのを宣旨せんじを下された上人は、名残りを惜しむ公卿・九条兼実くじょうかねざねに対し、こんな歌を残しています。
つゆの身は ここかしこにて消えぬとも 心は同じ花のうてなぞ」
 この世では離ればなれでいても、念仏することによって極楽浄土で同じ蓮の上において再会できることを明らかにしています。
 「一蓮托生いちれんたくしょう」という言葉、現代では〝結果はどうあれ、最後まで運命を共にすること〟とされますが、本義は極楽の蓮花の台に生まれ変わること。「阿弥陀さまどうかお願いします」と、南無阿弥陀仏のお念仏をとなえることです。

写真:大本山光明寺(神奈川)記主庭園に咲いた蓮花

●鎌倉・光明寺の記主庭園

「池の水ぜんぶ抜く」その後は?

 蓮の花は復活するのか!? 神奈川県鎌倉市・大本山光明寺の本堂横にある池「記主きしゅ庭園」に注目が集まっている。
 同庭園は毎年見事な蓮の花を咲かせ、回廊から望む満開の蓮花は知る人ぞ知る名所として参詣者の目を楽しませていた。しかし、近年その数が減少し、職員はアメリカ原産のアカミミガメ(通称:ミドリガメ)の繁殖が原因では? と頭を悩ませていた。
 そこで同寺は、テレビ東京系で放送されているドキュメントバラエティー「緊急SOS! 池の水ぜんぶ抜く大作戦」に協力を要請。昨年末に池の水を抜き、生息する外来種の選別や、土壌の改良を行った。なかには根を荒らしていたと推測される 80㌢を超えるソウギョ(要注意外来生物)も発見されたという。
 開花状況について同寺に伺うと(7月18日現在)、「まだ茎は細いですが、すくすく育っています。8月上旬には見ごろを迎えるのでは」とのこと。来年以降への期待も大きいが、毎年どう育っていくかの過程も楽しみの一つだ。

写真:記主庭園開花の様子(7月18日撮影)

〝ため息がでる繊細さ〟「糸のみほとけ」展 -国宝 綴織當麻曼荼羅と繡仏-

奈良国立博物館 8月26日まで


 奈良国立博物館が修理完成記念特別展「糸のみほとけ -国宝 綴織當麻曼荼羅つづれおりたいままんだら繡仏しゅうぶつ-」を開催中だ。
 糸を緻密に織りこみ、仏や極楽の様相などを表した作品を一堂に展示。なかでも「綴織當麻曼荼羅」(奈良・當麻寺蔵)は約4メートル四方に極楽浄土の様子などが綿密な綴織により描かれたもので、世界的にきわめて貴重なもの。同展はこの修理完成を記念して開催されている。期間中は「天寿国繡帳てんじゅこくしゅうちょう」(奈良・中宮寺蔵)、「刺繡釈迦如来説法図」(奈良国立博物館蔵)などの国宝9件を含む138件の刺繡、綴織の作品などを展示している。
【展示情報】開催中~8月26日(日)まで。
〈開館時間〉9時30分~18時(金、土、8月5~15日は19時まで)。
〈観覧料〉 一般1500円、高校・大学生1000円、小・中学生500円。
問い合わせは同館=050(5542)8600。

写真:国宝のほか、総本山知恩院所蔵の重文 刺繍九条袈裟貼屏風(写真は部分)が展示される。

写真提供 奈良国立博物館

海外支援 救いの手を

なむちゃんエイド/テラネット

・ロヒンギャ難民/バングラデシュ
 世界の難民支援の一助になればと毎年、浄土宗新聞の購読料の一部から、世界の難民支援機関である国連UNHCR(ユーエヌエイチシーアール)協会に送っている「浄土宗なむちゃんエイド」。平成30年度は、同協会に200万円を寄託、ミャンマーから避難を余儀なくされたイスラム系少数民族・ロヒンギャへの緊急支援と、避難生活を送る子どもたちの中長期的な初等教育支援に充てられる。
 「なむちゃんエイド」は、平成2年の湾岸戦争により難民となった人々への支援をきっかけに発足。難民支援の日本窓口である同協会を通じて寄託しており、今回で計4500万円となる。
 ミャンマーでは昨年8月、軍事勢力と政府軍の衝突がおき、その影響でバングラデシュに避難したロヒンギャ難民は、今年5月現在、もともとの避難民を含めると、87万人を超える。難民キャンプの災害対策、衛生環境の整備などの改善が喫緊の課題だ。
 今回の支援を受け同協会の星野守事務局長は「難民や子どもたちが安心した暮らしを送り、教育を受けることで将来に希望がもてます」と感謝の想いを語った。
 また今回は、昨年4月から販売を開始した浄土宗公式キャラクター「なむちゃん」のLINE(ライン)スタンプの売上金31278円を併せて寄贈した。
・学ぶ環境を整える/カンボジア
 九州地方の浄土宗僧侶有志で組織する国際ボランティア団体「テラネット」(堀眞哲代表)が6月5日、カンボジアの首都プノンペンから北東へ約120キロ、コンポンチャム州にあるピエムアテット学校に物資を支援するとともに、約120名の子どもたちに創作ミニ劇を披露した。
 海外支援のきっかけは平成9年にバングラデシュの僧侶から支援を求められたことから。他国にも支援の輪を広げる中で、カンボジアの教育の充実のために活動している団体「SDO」(ソーシャル・ダンマダー・オーガニゼーション)と出会い、協働するようになった。現在はカンボジアの学校内を整備するとともに、蔵書の充実を図っている。
 当日は会員4名がSDOのメンバーとともに、学校内に遊具を建てた。ヒーローが悪を倒す創作演劇を鑑賞した子どもらは一喜一憂、目をかがやせたという。今後は書籍の収集、図書室の構築、衣類の援助を展開するとの方針だ。
 堀代表は「国は違えど、最低限の学ぶ権利を守ってあげたい」と語った。

写真左:ヒンギャ難民キャンプで暮らす家族(©UNHCR/ Roger Arnold)

写真右:テラネット会員を歓迎する子どもたち

捨てないで! お寺で新たな息吹

本堂に盆ちょうちん300張  山口県・浄名寺

 山口県宇部市棚井の浄名寺(山中和敏住職)が盆ちょうちん約300張を一斉にともす「盆ちょうちんまつり」を6月17日に開いた。
 お盆の時期に先祖を迎え招く目印として飾る盆ちょうちん。しかし、山中住職が月参りなどで檀信徒宅を回ると、住宅環境の変化や核家族化により、盆ちょうちんの置き場所や保管に悩んでいる人が多いことに気付いた。
「お寺で預かりましょう」
 ご先祖さまを丁重にお招きする文化をなくしてはならないと考えた山中住職は、預かった盆ちょうちんを年に1回、本堂で一斉にともし、供養の想いを共にしようと思案。ご先祖さまと今を生きる人々が共に楽しめるように「祭り」という形をとり、昨年から始めた。
 預けた檀信徒の一人は「先祖代々の盆ちょうちんを処分することなく残すことができました」と感謝の想いを語っていた。
 祭りには檀信徒を問わず地域の人々が多数参加。地域交流の側面、文化の継承にも一役買っている。

写真:約300張のちょうちんが本堂を彩った

写真提供 伊藤智美

ありがたい標語写真 SNSで募集

お寺の掲示板がアツい  仏教伝道協会

 お寺にお参りした際、思いもよらず足を止めてしまう掲示板の標語を見たことはないだろうか。
 それらに注目してもらおうと、仏教文化を国内外に広める活動をしている(公財)仏教伝道協会が「輝け! お寺の掲示板大賞2018」と銘打ち、〝グッときた〟標語を募集している。
 寺院の掲示板には仏教の解説や人生訓などさまざまな標語が掲示される。実直なものから斬新なものまで、その住職の個性がにじみ出たものが多い。今回の企画は、檀信徒や一般からそのような掲示板の内容を募り、共有しようと同協会が企画したもの。
 町中で見かけた掲示板をスマートフォンで撮影してすぐに送ってもらえるようにと、ツイッターとインスタグラム、いわゆるSNSから募っている。標語を撮影したのち、寺院名や地域名などを入れ、「♯お寺の掲示板大賞2018」のハッシュタグをつけて、投稿するだけで応募できる。10月末まで募集し、同会による審査のうえ、グランプリが決定する。
 心に残った掲示板を共有してはどうだろうか。
投稿の詳細は同会ホームページで。
または上記QRコードにアクセス。

写真提供 龍岸寺(京都市)

庶民に広まるお念仏

石丸晶子氏 語る

 刊誌『浄土』などを発行する法然上人鑽仰会さんごうかい(佐藤良純会長)が6月21日、会員向けに年一回開く仏教講演会を大本山増上寺(東京)で開催。20回目。今回は本紙12面「万葉集 恋の世界」を連載中の石丸晶子氏を講師に招き、「法然上人と弟子たち」と題した講演が行われた。
 講演では、法然上人から受け継いだお念仏の教えを、弟子らが教化して全国各地に広めたと説明。これにより「貴族だけでなく、庶民らの間でも、念仏の教えが浸透していった」と語った。


 浄土宗新聞のご購入はコチラから

俳壇歌壇投稿記念品

 浄土宗新聞では、俳壇・歌壇コーナーに投稿をいただき、「俳壇・歌壇選」に選ばれた方には5ポイント、その他掲載になった方には1ポイントを贈呈しています。ポイントは貯まった数に応じて、お好きな景品と交換できます。
 掲載された方には、4カ月に一度、ポイント数とともに記念品一覧表を送付いたします。ふるってご応募ください♪

●1ポイント・・・なむちゃんボールペン/てらこやブックスからご希望の一冊
●3ポイント・・・『浄土宗 毎日のおつとめ』/『縁の手帖』
●5ポイント・・・お香セット/なむちゃんうでわ念珠/トートバック/オリジナル一筆箋/
         『心に沁みる日本のうた』
●8ポイント・・・絵本ジャータカ物語/『新版檀信徒宝典 読んでわかる浄土宗』/『じゃあ、
          仏教の話をしよう。』
●10ポイント・・・日常勤行式CD(三奉請・三唱礼)/日常勤行式CD(四奉請・三身礼)/
          ニコニコ阿弥陀如来タンブラー
※てらこや、なむブックスの詳細は取得ポイントと共にご案内します。

ページのトップへ戻る