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浄土宗ニュース:2017年08月

ご先祖さまへの想いを伝える お盆

 7月から8月にかけて全国的に行われる「お盆」。この時期に休暇を取って帰省し、家族や親戚と一緒に過ごすという方も多いのではないでしょうか。
 この行事の起源は『盂蘭盆経』というお経に説かれるお釈迦さまの弟子・目連尊者の話とされます。
 あるとき、亡き母親が、常に飢渇に苦しむ餓鬼の世界に生まれ変わってしまっていることを知った目連尊者。なんとか救いたいとお釈迦さまに相談したところ、「7月15日、夏の修行を終えた僧侶に飲み物や食物を施せば、その功徳により母親は救われるだろう」とのお答えを受けます。目連尊者がその通りにしたところ、母親は餓鬼の苦しみから脱した、と説かれています。このお経が日本に伝わり、古来の先祖供養の信仰や儀礼と融合して現在のお盆の原形になったとされます。
 お盆は私たちの生活に深く根付いた行事です。お盆にまつわる習慣として、多くの企業が8月に設けている「お盆休み」。一説には、江戸時代に広まった「薮入り」という休日が元になったといわれます。この休みは、都市部に働きに出ている人たちなどが、お盆とお正月には故郷に戻り家族と過ごせるように、と設けられたもの。
 家族とともにご先祖さまを供養することが大切に考えられていたことがわかりますね。
それは現代でも同じことです。私たちの「今」があるのは、脈々と続く命のつながりのおかげによるもの。お盆は、そのことに想いをいたすとともに、次の世代に伝えていく大切な機会です。
 ご先祖さまを迎える場「精霊棚(上記)」の前で、ご家族そろってお念仏をとなえ、ご供養しましょう。

・精霊棚を祀りましょう

 お仏壇の前に脚の低い机を用意します。真菰でできたゴザ(または白布)を敷き、机の四方(または奥2カ所)に竹を立てて縄を張り、結界とします。お仏壇からお位牌を取り出し、精霊棚の中央奥にお祀りします。その手前に御霊膳とお供物を用意し、中央手前に香炉、その右にロウソク、左に生花を供えます。
 また、ご先祖さまが早く自宅へ来てくださるように、との思いを込めてキュウリの馬を、ゆっくり帰られますように、との思いでナスの牛を飾ります。
 そして、細の目状に切ったナスとキュウリにお米と水を混ぜた「水の子」と、ミソハギを数本束ね少量の水に浮かべた「閼伽水」を蓮(または芋)の葉に乗せて供えます。
※祀り方はあくまで一例で、地方や地域により違いがあります。詳しくは菩提寺のご住職にお尋ねください。

平成36年 浄土宗が開かれて850年

「お念佛からはじまる幸せ」テーマに
シンボルマーク募集  10月末まで ― 浄土宗

 法然上人(1133―1212)が浄土宗を開かれてから平成36年(2024)で850年。上人が開宗されたことは、日本仏教史においてしばしば「改革」と謳われます。何を改革したのでしょうか――。
 法然上人は出家後、長く比叡山で学び「智慧第一の法然房」とたたえられるほど学問に優れていました。しかし、当時は厳しい修行をした者が救われるとする「聖道門」が主流で、自身の求める〝誰もが救われる教え〟を見出すことができず、修行に行き詰まってしまいました。
 保元元年(1156)、24歳となった法然上人は師の許しを得て、京都・嵯峨の清凉寺に参籠しました。そこで目の当たりにしたのは飢饉や疫病により明日の命をも知れない民衆の姿。そしてその人々は「どうかお救いください」と、仏に祈りを捧げていたのでした。〝誰もが救われる教え〟の必要性を強く実感した上人は、すぐに比叡山には戻らず、南都(奈良)の法相・三論・華厳各宗の高僧を訪ね、教えを請いました。しかしここでも満足のいく答えが得られず、再び比叡山に戻り、膨大な経典や書物の読破に当たったのです。
 そしてようやく、その問いに応える一文に出会うことになります。中国浄土教の高僧・善導大師(613―681)の著書『観経疏』(『観無量寿経』の注釈書)です。
 「一心に専ら南無阿弥陀仏ととなえなさい。立っているときも、横になっているときも、いつでもどこでも時間の長短に関わりなく、常にこれを念頭において継続することは正しく往生が定まった行いです。なぜなら、それが阿弥陀仏の本願(阿弥陀仏の願い)に順ずることだからです」
 この一文により、称名念仏こそが、誰でも実践でき、誰もが救われる教えであると強く確信されたのです。承安5年(1175)、法然上人43歳の時でした。浄土宗ではこの年を開宗としています。
 その後、上人は京都・東山の吉水におもむき、そこに草庵をむすび往生極楽の法を説き、人々に念仏を勧める生活に入られました。上人は、いつでも、どこでも、誰にでも行える念仏の教えを説き、東山の庵室には老若男女の別なく、多くの人々が集まり集団を形成しました。
 上人の説かれた称名念仏の教えは、修行に対するそれまでの価値判断を転換したもので、仏教のあり方を根本から問い直すことになりました。阿弥陀仏の本願によって救われる他力の考えは、まさに大改革といえるのです。
 上人の慧眼により、凡夫である私たちが救われる道が、浄土宗という形をとって今日まで受け継がれてきたのです。850年という節目に改めて感謝の想いをいたす機縁とすべく、浄土宗では今後、様々な事業を展開していく予定です。これに先立ち「お念佛からはじまる幸せ」をテーマにシンボルマークを募集します。別記募集要項をご参照のうえ、ご応募ください。

募集ページはこちら

写真:法然上人(東京・最勝院蔵)

住職としての決意新た

総本山知恩院(京都)で新命住職認証奉告式

 新たに住職に認証された僧侶が、法然上人に奉告する「新命住職認証奉告式」が7月5日、総本山知恩院(京都市東山区)の法然上人御堂で執り行われた。
 奉告式には、昨年4月から今年3月までの間に浄土門主・伊藤唯眞猊下から住職に認証された僧侶44名と、寺族や檀信徒ら86名、浄土宗関係者らが参列。伊藤猊下が「檀信徒の皆さまのお力添えをいただき、寺院と地域社会のさらなる発展のためにご精進いただくことを祈念します」とご垂示を述べられた。新命住職らは総本山に鎮座する法然上人像の前で合掌し、新たな門出を迎えた(写真左)。
 その後、新命住職を対象に、中村在徹浄土宗総務局長による「住職・代表役員の心得と任務」と題した研修会、また寺族・檀信徒を対象に、杉山俊明同社会国際局長による「これからの寺院のあり方」と題した研修会がそれぞれ行われ、新命住職は真剣な眼差しで研修に臨んでいた。
 昨年4月1日に大栄寺(京都市伏見区)の住職に認証された伊藤早蕗師(25)は「5年前に遷化した先代住職の後を継ぐプレッシャーは大きいですが、大栄寺の名に恥じぬよう今まで以上に責任感を持って法務に励みたいです」と凛凛しげな表情で語った。付き添いで参列した同寺檀信徒総代の宮本清三さん(80)は、「先代住職の魂を受け継いで、頼もしい住職になれるよう精いっぱい頑張ってほしい」と伊藤師を激励した。

右:新たな決意を胸に知恩院にそろった新命住職44名

●知恩院副門跡に菅原達孝師

9月1日 正式就任

 総本山知恩院(伊藤唯眞門跡)は6月27日の顧問会で、門跡を補佐する「副門跡」を設置することを決め、京都市上京区の淨福寺前住職・菅原達孝師(85)を推挙した。9月1日、正式に就任する予定。
 副門跡は常設の役ではなく、必要に応じ置かれるもので、総本山知恩院門跡規定により、顧問会の同意を得て門跡より任命される。
 今回設置に至ったのは、年中法要や参拝者への対応など、恒常的に膨大な法務をこなす伊藤門跡の負担を軽減するため。知恩院は修復中の御影堂(国宝)が平成31年に竣工予定で、門跡の法務がさらに増加する可能性がある。
 菅原師は昭和6年生まれ。知恩院では、企画委員会委員長、顧問、守廟長などの要職を務め、浄土宗内では、宗議会議員、開教振興委員会理事、復興委員会委員長などを歴任している。
 平成23年の法然上人八百年大遠忌の際も副門跡を務めており、今回が2度目の就任となる。

●戦時中の苦難乗り越え80年

北米開教区が「家族」テーマに記念法要


 浄土宗北米開教区(後根定璽総監)が開教80周年を迎え6月18日、先人の恩を偲ぶとともに、次世代と寺院との縁がさらに結ばれることを祈念し、「家族」をテーマに「浄土宗北米開教80周年記念法要」を勤めた。
 浄土宗の北米開教は昭和11年、ハワイ開教使であった野崎霊海師のロサンゼルス赴任で始まった。カリフォルニア州を中心とする西海岸には、19世紀末から日本人が多く移住。当時十数万人に上り、開教は、その日本人のために行われた。第2次世界大戦中は日本人移民の多くが強制収容所に隔離され開教活動も中断を余儀なくされたが、戦後に再開、平成4年には現在地であるリトルトーキョーに、新本堂「北米開教本院」を建築、今日に至っている。
 法要には現地のメンバー(檀信徒)約120名が参列。同院と縁の深い石見教区の本田行敬教区長を導師に勤められ、参列者は焼香し合掌。本田教区長から灌頂洒水を授かった。
 法要後にはホールで祝宴が開かれ、子どもから90代のお年寄りまで、家族のように楽しんでいた。

写真:子どもの健やかな成長を願い灌頂洒水

平和への想い 学生が伝承

佛教大学(京都)で原爆展

 浄土宗宗立学校の佛教大学(京都市・田中典彦学長)社会福祉学部の主催により、平和について考える機会として平成17年から学生が中心となって毎年行っている「原爆展」を7月5日から7日まで同大学で開催した。
 5日、5歳のとき広島の爆心地から1・7キロの家屋で被爆した花垣ルミさん(77)による体験が話され、花垣さんの被爆体験を基に同大学生が制作した紙芝居『おばあちゃんの人形』(本の泉社)を学生が上演した。会場に集まった学生や一般約200名は、「核兵器はその一瞬だけでなく、人のその後の人生も苦しめます」と訴える花垣さんの話に真剣に耳を傾けていた。
 紙芝居を上演した社会福祉学部4回生の岩本華奈さん(21)は、「実際に被爆された方の体験を直接聞けるのは貴重で、それを後世に伝えられるのは私たちの世代。平和について考える機会を今後も提供していきたい」と語った。
 礼拝堂では、田中学長を導師に原爆死没者慰霊法要も勤められ、恒久平和が祈念された。

写真:紙芝居を上演する岩本華奈さん

東北の今に触れともに回向

京都教区教化団が七回忌追悼法要

 京都教区教化団(小幡俊成教化団長)が6月27日から29日にかけ、檀信徒と東日本大震災で被災した福島県と宮城県の4カ寺などを訪問、追悼法要と義捐金の寄託をし、住職などから被災地の現状を聞いた。
 同教化団では、檀信徒教化のため例年、法然上人の遺跡などを参拝。東日本大震災七回忌にあたる今年は、檀信徒と被災地の現状を知るとともに回向しようと企画、51名が参加した。また、被災地支援のため4月から義捐金の勧募を行ったところ、2カ月で47万3938円が集まった。
 27日に訪れた福島県いわき市の光林寺では、法要を営み義捐金の一部を寄託。その後、浄土宗災害復興福島事務所代表の加藤正淳師らから、震災当時の様子や原発事故で被害を受けた人々への傾聴活動など福島教区の取り組みを聞いた。
 28日は宮城教区の照德寺、浄土寺と愚鈍院を宮城教区教区長・中村瑞貴師と訪問、法要を営み、被災地の現状について説明を受けた。また29日は津波の被害を受けた同県南三陸町を訪れ、現地の語り部ガイドから話を聞くなど、被災地の〝今〟に触れた。

写真:南三陸町の旧防災対策庁舎近くに祀られる地蔵像の前で手を合わせる参加者

幽玄な舞台で能楽を

増上寺薪能(9/30)チケット発売開始

  9月30日、大本山増上寺(東京都港区)が恒例の「薪能」を開催する。34回目。
 重要文化財の三門と松を背景に、幽玄な雰囲気の中で行われる。演目は「雲林院」(能)、「文蔵」(狂言)、「安達原 白頭」(能)。
 チケットは7月31日正午から、増上寺大殿1階ロビーで販売。料金は、S席8千円、A席6千円、B席4千円、自由席2千円。
 9月16日11時から、チケット購入者を対象に、演目の見どころを紹介する事前講座「能の愉しみ」を開催する(事前登録制、無料)。問い合わせは同寺薪能係=03(3432)1431。

写真:昨年の様子(写真提供=大本山増上寺)

俳壇歌壇投稿記念品

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 掲載された方には、4カ月に一度、ポイント数とともに記念品一覧表を送付いたします。ふるってご応募ください♪

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●3ポイント・・・『浄土宗 毎日のおつとめ』/『縁の手帖』
●5ポイント・・・お香セット/なむちゃんうでわ念珠/トートバック/オリジナル一筆箋/
         『心に沁みる日本のうた』
●8ポイント・・・絵本ジャータカ物語/『新版檀信徒宝典 読んでわかる浄土宗』/『じゃあ、
          仏教の話をしよう。』
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