浄土宗ニュース:2020年07月

法然上人への追慕の念 ひとしお

オンライン盆踊り開催 大正大学

浄土宗の宗立大学である大正たいしょう大学だいがくでは毎年、「鴨台おうだい盆踊り」と称したお祭りを開いており、昨年は延べ6700人が来場するなど、地域の風物詩となっている。本年は、新型コロナウイルスにより、開催が危ぶまれたが、運営する学生と教員の強い思いによって、オンラインでの開催が決定。学生たちは初めての試みに苦慮しながらも準備を進めている。

大正大学(東京都豊島区)は、7月10日と11日の15時から20時に、オンライン会議サービス「ズーム」や、動画共有サービス「ユーチューブ」を活用し、オンラインで鴨台盆踊りを開催する。

同大学の盆踊りは、昭和20年代に始まったもの。一時とだえたが、東日本大震災が発生した平成23年に追悼供養を目的に再開。そのとき、参加した地域住民から好評の声が多く寄せられたことから、以降、毎年開催されることになった。25年には同大学の愛称「鴨台おうだい」を取り、「鴨台盆踊り」と改称し現在にいたる。学生による出店が並ぶなど、地域の祭りとして定着している。

本年は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、7月18日まで学内への入構が禁止され、集まっての準備が難しいことなどから、中止も検討。しかし、全国で多くの盆踊りや祭りなどが自粛・中止になるなか、「盆踊りを通じて、人々を元気にしたい」という学生や教員の熱意から、オンラインでの開催を決めた。

試験的にオンラインで盆踊りを行ったところ、実際に集まって行うのとは違い、自宅では踊りのタイミングや熱気を共有しづらいとの問題があった。そこで、参加者からの返答をもらいやすいよう、主催者側が呼びかけを頻繁に行うようにするなど、オンラインならではの苦労があったという。

当日は、ズームで最大300名が同時に参加(要事前予約)でき、さらにユーチューブでズーム参加者の様子をライブ配信する。盆踊り以外にも、「浴衣チャレンジ」と称した社会貢献プロジェクトを企画。これは参加者で浴衣を着ている人数と、SNSで鴨台盆踊りの投稿を共有した人数を集計、その数だけ実行委員の学生が地域の社会活動に参加するもので、地域貢献に力を注ぐ同大学ならではの取り組みといえる。

実行委員長で3年生の柏原かしはら拓旺ひろあきさんは、「例年は大学や地域住民の方が中心ですが、今年は遠方の人も参加しやすいと思います。こんなときだからこそ、みんなでつながり、楽しんで、元気になってもらえれば」と話す。

担当教員で浄土宗教師の齋藤さいとうめい師(山形教区・りんしょう寺副住職)は、「学生たちは、このような状況下で自分たちにできることを模索し、オンライン盆踊りを企画してくれました。大学や学生だからこそできる教育イベントとして実践、盆踊りを成功させたい」と語った。

ユーチューブのライブ配信はこちらから
ズームの盆踊り参加申込みはこちらから

オンライン盆踊り

(当日は昨年度の盆踊りが画面に映し出され、その映像の周辺に、オンライン参加者たちが自宅で踊る様子が映し出されるようになっている(写真はイメージ))

盆踊りの様子

(ズームを使用し、盆踊りの練習をしている様子))

つながる〝慈しみ〟のリレー

ブッダ流 癒しコンテンツ浄土宗ホームページで公開

「先行きが見えなくて不安」「なんとなく気持ちが落ち着かない」そんな日々を過ごしていませんか?

新型コロナウイルス感染拡大により、就労、経済的、病理上などの諸問題が発生するなか、浄土宗(川中光敎こうきょう宗務総長)では、こうした厳しい現実と向き合わざるを得ない人々の悩みや葛藤を少しでも和らげたいと、自宅で心を落ち着けて仏さまと向き合う時間を持てる〝癒し〟のページを6月12日より新たに公式ホームページ内で公開しました。

浄土宗僧侶らによる共感とぬくもりをテーマとした〝ほっこりできる〟仏教エッセイ集や、大本山増上寺(東京)本堂内という静かな非日常空間で、仏さまとゆったり過ごしていただくヒーリング動画「ほとけさまと いっしょ」のほか、「こころがちょっとかるくなる ブッダのことば」など、ひとときのやすらぎをとどけ、仏教的な考え方や価値観を知っていただくコンテンツを多数公開しております。

今後もさまざまなコンテンツの拡充を予定。ご自宅のパソコン、スマートフォンからぜひご覧ください。

特設ページへのアクセスはこちらから

仏教精神活かした社会活動高く評価

大本山増上寺

大本山増上寺(東京都港区)が、同寺の山号「三縁山さんえんざん」にちなんだお土産品「三縁クッキー」を医療従事者支援として寄贈することを決め、6月1日、指定病院としてコロナ患者を受け入れた荏原えばら病院(同大田区)へ届けた。

同寺では、「コロナにより困っている人のために役立てたい」と、これまで、みなと子ども食堂、シンママ熊本応援団、女川町おながわちょうひとり親家庭福祉会、ひとさじの会にこのクッキーを寄贈してきた。

コロナにより長い期間大変な緊張とストレスのなかで戦っている医療従事者の気持ちを少しでも和らげたいと、同寺のあかかいしゅう課長が、浄土宗総合研究所で社会福祉の研究を行う宮坂直樹じきじゅ師に相談。同病院関係者との縁がつながり、今回、届けることになった。

同病院のかみ修一庶務係長は、「コロナ患者を受け入れている病院ということで、差別を受けつらいこともありますが、今回のように感謝のことばや支援品をいただけることは仕事のモチベーションともなっています。皆さまのご厚意は本当にありがたいです」と謝意を述べた。

三縁クッキー

(三縁クッキーを、荏原病院三上係長(写真右)に渡す増上寺赤羽課長(写真左))

僧侶と葬儀業者が意見交換

中国佛教協会から再びマスク寄贈

中国の仏教徒で組織される中国佛教協会(演覚えんかく副会長)から浄土宗に2回目となる1万枚のマスクが寄贈され、社会支援団体を通じ生活困窮者へ届けられている。

3月下旬の1回目は老人ホームや養護施設などに配布された。

5月に再びマスクが届き、品薄が解消されたなかでも経済的理由で入手が困難な人に届けるため、コロナ禍で活動を継続している僧侶有志で活動する団体のうち、貧困家庭を支援するNPO法人おてらおやつクラブ(松島靖朗せいろう代表)と、路上生活者を支援する社会慈業委員会ひとさじの会(髙瀨たかせ顕功けんこう代表)に寄託した。

6月1日にマスクを受け取ったひとさじの会の髙瀨師は、「路上生活者は孤独にさいなまれています。マスクが手元に届くことで、社会との繋がりを実感してもらいたい」と思いを語った。

おてらおやつクラブ

(おてらおやつクラブでは、食料とともにマスクを各家庭に送った)

新型ウイルスと戦う人々へ

手作りマスク作成 宮城・西方寺

祈祷きとうで知られる仙台市青葉区の西方寺(大江田おおえだ紘義こうぎ住職)が、新型コロナウイルスの感染や不安を減らせればとマスクを手作りし、檀信徒や地域住民に配布した。

「阿弥陀マスク」と名付けられたこのマスクは、ウイルスの感染拡大やマスク不足について、地域住民や檀信徒から不安の声が寄せられたことから、同寺住職夫人の真理まりさん(写真前列中央)が、お寺でできることはないか、との思いから発案したもの。

マスクは、真理さん、寺族、女性職員ら10名が、安産祈願の希望者に分けている腹帯で使用される生地を使い約500枚作成し、同寺本尊に奉納。ウイルスの早期終息を祈祷してから、4月上旬に配布した。

真理さんは、「阿弥陀マスクで、檀信徒や地域の方が定義如来じょうぎにょらいから見守られているという『安心』を感じてくれれば」と語った。

マスクを受け取った檀信徒や地域住民からは、感謝の声が同寺に寄せられている。

西方寺阿弥陀マスク

(マスクを作成した西方寺住職夫人の真理さん(写真前列中央)、女性職員ら)

新型ウイルスと戦う人々へ

おてらおやつ劇場をネット配信

寺院に供えられる菓子などを「おさがり」として頂戴し、経済的に困窮する家庭に届けているNPO法人「おてらおやつクラブ」(松島靖朗代表)が、演劇などと接することが少ない子どもたちに、紙芝居や人形劇を通じて文化的経験をしてもらい、将来に希望をもってほしいと平成29年から各地で公演している「おてらおやつ劇場」のユーチューブでの配信を始めた。

すでに10本以上が公開中で、今後も随時更新予定。視聴はこちらから。

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