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令和7年度盂蘭盆会並びに第二次世界大戦終戦80年追悼・平和誓願法要

投稿日時

標題の件、以下のとおり開催いたします。
また、この法要に合わせて、平和への願いを込めて特別に大鐘を撞きます。

日時:令和7年7月15日(火)  9:50 鐘撞き開始(8打)
                10:00 法要開始
                11:00 終了予定

場所:総本山知恩院 御影堂(法要)

備考:例年の盂蘭盆会法要に加えて、追悼・平和誓願法要を行います。
   追悼・平和誓願法要では、宗務総長が追悼の辞を奉読いたします。

浄土宗総本山知恩院 盂蘭盆会(うらぼんえ)併修 第二次世界大戦終戦80年追悼・平和誓願法要|浄土宗総本山 知恩院

ー 浄土宗第二次世界大戦終戦80年メッセージ ー

本年、第二次世界大戦の終戦から80年を迎えます。この機会に浄土宗はあらためて戦争で失われた尊い命への追悼を捧げ、世界平和の実現に懸命に努力を続けてこられたすべての方々に心からの敬意を表します。そして、私たちは平和への新たな誓いを立て、未来へ向かう決意を固めます。

近代浄土宗を顧みますと、様々な形で戦争協力をしてきた歴史的事実があります。特に、第二次世界大戦中には浄土宗報国会を設立し、戦時下の挙宗一体の体制を整備し、機関誌『宗報』や浄土宗務所(当時)の通牒などを通じて積極的に発信し、仏具・梵鐘や戦闘機「明照号」の献納運動などを行いました。こうした事実から問いかけられていることを、私たちは目をそらすことなく考え続けていかなくてはなりません。

浄土宗では、戦争協力について深く懴悔し、同じ過ちを二度と繰り返さぬよう強い意志のもとで平和の道を歩むべく、平成2年に平和団体・浄土宗平和推進協議会(現・浄土宗平和協会)を結成、平成6年には沖縄で「太平洋戦争戦没者五十回忌浄土宗法要・念仏者による平和誓願のつどい」を開催いたしました。特に直近では、平成28年に「第2次世界大戦終戦70周年追悼・平和記念事業」を実施するなど、浄土宗と関係組織が連携のもと、法要や情報発信に力を入れてきました。さらに令和5年には、浄土宗平和協会が先述の戦争協力に関わる実態を検証し、『浄土宗「戦時資料」に関する報告書』を公表しました。

令和6年の年頭、浄土門主伊藤唯眞猊下は『無量寿経』巻下の「兵戈無用(ひょうがむゆう)」(武力を行使し戦うことなく)を引用したうえで、「未だ世界は国際紛争が絶えず、化学兵器の増産に向かい、原爆の存廃にも意見が対立」する中で、「武器は人間が創ったものですから、自らの手で「兵戈無用」が実現できると信じています」と発信されました。

戦後80年というこの節目に、「浄土宗二十一世紀劈頭(へきとう)宣言(愚者の自覚を・家庭にみ仏の光を・社会に慈しみを・世界に共生を)」を自身の生涯の誓いとし、争いのない平和な社会を築くため、あらゆる努力を惜しまないことを決意いたします。

令和7年1月

浄 土 宗