主な行事・法要 ~ 仏式結婚
仏式結婚 |
仏前での結婚式。仏前結婚式ともいいます。新郎新婦が仏教徒・夫婦として共に生きゆくことを仏前で誓い合う式です。帰敬式的な儀礼(灌頂・懺悔・授与三帰三竟など)に婚姻儀礼(誓漿交歓(せいしょうこうかん)・誓詞(せいし)朗読)を行って成婚の式としたものです。
浄土宗の結婚式
浄土宗の結婚式の特色は念仏をとなえることを薦める簡略な作法である日課勧奨(かんしょう)と行華(あんげ)を行う点といえます。
昭和6年(1931)10月、『宗報』は式の典拠を上座仏教に求めて「仏式結婚式次(参考)」を発表しました。同14年12月、『浄土宗法要集』は告諭(行華)と本堂内での誓漿交歓などを取り入れた結婚式を制定しました。
行華(あんげ)とは
行華の由来は、お釈迦さまの前世の物語です。
燃灯仏という仏さまがこの世にお出ましになったとき、その国の王様が仏さまに花を供養すればその功徳が大きいと聞き、国中の花を集めるようにおふれを出しました。一人の青年、雲童子もまた花をささげようと思い立ちましたが、国王のおふれのため、いくら探してもありません。それでも何とか花が欲しいと思っていたところ、7本の花を持っている賢者という少女に出会います。青年は少女に、全財産と引き換えでもいいから譲って欲しいと何度も懇願します。なぜそうまでしてと不思議に思う少女に、青年は仏さまに供養することの素晴らしさを話します。それによって仏道を成就して、多くの人びとのためになりたいからだというのです。その話を聞いて少女は心を決めます。二人は仏さまのもとにおもむき、青年は5本を、少女は残りの2本をささげたのです。
青年と少女はのちに夫婦となり、互いに助け助けられつつ、立派な人生を送ったといわれています。この雲童子こそ、お釈迦さまの前世であり、賢者は、お釈迦さまのお妃であるヤショダラ姫の前世であったということが説かれています。
このような故事にあやかり、新郎は5本、新婦は2本の花を仏さまにささげて結婚の証とするのです。
浄土宗の行事・法要
1月1日 | 修正会 | 正月に修する法会 |
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1月25日 | 御忌会 | 法然上人の忌日法要 |
2月15日 | 涅槃会 | お釈迦さまの忌日法要 |
2月27日 | 勅諡記念会 | 法然上人が諡号を賜ったことを記念した法会 |
2月29日 (平年は2月28日) |
鎮西忌 | 浄土宗二祖・鎮西聖光上人の忌日法要 |
3月14日 | 高祖忌 | 高祖・善導大師の忌日法要 |
春分の日前後 | 春季彼岸会 | 極楽へのあこがれを起こす日 |
4月7日 | 宗祖降誕会 | 法然上人のお誕生法要 |
4月8日 | 灌仏会(花まつり) | お釈迦さまのお誕生法要 |
7月6日 | 記主忌 | 浄土宗三祖・記主良忠上人の忌日法要 |
7・8月13日~16日 | 盂蘭盆会 | ご先祖さまをおまつりする日 |
秋分の日前後 | 秋季彼岸会 | 極楽へのあこがれを起こす日 |
10月・11月 | 十夜会 | 十日十夜にわたって勤める念仏会 |
12月8日 | 成道会(おさとりの日) | お釈迦さまのおさとりの記念日 |
12月 | 仏名会 | 一年の罪を懺悔する法要 |
12月31日 | 除夜 | 旧年を押しのけ新年を迎える夜 | 通年 | 施餓鬼会 | 餓鬼等を供養する法要 |