浄土宗新聞

4年ぶり盛大に 二十五菩薩練供養

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誕生寺の練供養の様子(山陽新聞社提供)

 4月14日、奈良・當麻寺で「聖衆来迎練供養会式」が、また同16日には、岡山・誕生寺で「法然上人御両親御追恩二十五菩薩天童迎接練供養会式大法要」が盛大に営まれ、両法会では、念仏者の往生に際し、阿弥陀仏と25の菩薩が迎えに来るとされる様(来迎)を再現する「二十五菩薩練供養」が行われた。
 練供養では、極楽浄土と現世に見立てた二つのお堂の間を菩薩に扮した人々が往復。往路は来迎、復路は往生する人を導く引接を表す。昨年までは感染症対策で規模縮小にて勤めたため、両寺とも本来の形で行ったのは4年ぶり。
 當麻寺では、本尊「當麻曼陀羅」を一夜で織り上げたと伝わる中将姫の往生を再現。姫の像を手にした菩薩衆が二つのお堂の間に架けられた来迎橋を進んだ。
 法然上人生誕の地に建つ誕生寺では、上人のご両親が浄土へ迎えられる様子を表し、本堂をお浄土に、山門から300メートルの場所にある娑婆堂を現世になぞらえ、菩薩衆が厳かに練り歩いた。雨のため途中で経路が変更されたものの、参詣者らはきらびやかな行列に見入っていた。