浄土宗新聞

特別展「法然と極楽浄土」東京会場が閉幕

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4月16日から6月9日まで東京国立博物館(東京都台東区)の平成館で開催された特別展「法然と極楽浄土」は119,024人(内覧会を含む)が入場するなど、盛況のうちに閉幕となった。

広報サポーター西村宏堂師によるトークショー盛会

講演の中で西村師は、浄土宗が依り所とする経典の一つ『阿弥陀経』に示されている、極楽に咲く様々な色の蓮がそれぞれの色で輝いている様子を表した一節についてふれ、自身が悩んでいた時にこの一節に出会ったことで、「自分らしく輝けばいいんだよ」と仏教が多様性を応援していると感じた、と述べた

 5月26日、東京国立博物館(東京都台東区)で、特別展「法然と極楽浄土」東京会場広報サポーターを務めるメイクアップアーティストで浄土宗僧侶の西村宏堂師による、トークショー『ハイヒールを履いた僧侶が語る「浄土宗の修行で学んだ、心が安心する教え」』が行われ、盛会を収めた。

 講演の中で西村師は、セクシャルマイノリティとして他者との違いに悩みながらも、浄土宗の教えや法然上人の生き方に救われたという同師の経験を交えながら、「浄土宗の教えに学ぶ安心して生きるポイント」として、「完璧でなくていい」「批判はつきもの」「みんな平等」という三点について話した。

 そして結びに、自分が思っていることを素直に伝えることや、ほかの人と違うなと思うことは間違いではない。自分が思ったことを大切に自分の心を守ってほしい、と述べたうえで、「紹介した安心ポイントがみなさまの生きるヒントになれば嬉しい」と締めくくった。

6月5日には記念セレモニーも

 6月5日には、東京会場の来場者数が10万人を突破したことから、記念セレモニーが行われた。10万人目となった浜松市中央区のご夫婦には、東京国立博物館館長・藤原誠氏から、図録などの記念品が贈られた。

10月からは京都国立博物館、来年10月には九州国立博物館でも開催

 同展は、10月8日から12月1日にかけ、京都国立博物館(京都市東山区)の平成知新館にて開催予定。開催会場中で最多の展示数となり、京都会場のみ展示の作品もある。また、令和7年10月7日から11月30日にかけては、九州国立博物館(福岡県太宰府市)でも開催を予定している。

展示品などの詳細は、同展ウェブサイトにて。