400鉢以上の蓮華が見ごろに 寺院と檀信徒を繋ぐ蓮 愛知・隨應院
6月下旬から7月上旬にかけて、愛知県豊田市の隨應院(小笠原直司住職)の境内で多くの蓮が見ごろを迎えた。
これは、先代住職の故木村昭玄師が同院の山号である「極楽山」から着想を得て、浄土宗の経典の一つ『五会法事讃(ごえほうじさん) 』に「この世(俗世)で一人が仏の名をとなえると、西方浄土にすぐに一輪の蓮の花が生ず」と説かれている極楽の様相から、蓮を咲かせようと思い、約30年前に総本山知恩院の株を譲り受け、育て始めたもの。
当初は80鉢だった鉢数が、檀信徒の協力や他教区の寺院からの譲渡もあり、現在は約350種、400鉢以上になった。
先代住職が令和5年3月に遷化されてからも、その想いは檀信徒に受け継がれ、毎年の鉢替え、週2回の水やり、清掃など日々の栽培管理を奉仕活動として行っている。また、檀信徒が撮影した蓮の写真でカレンダーを制作し、年賀の品として檀信徒に配布している。
小笠原住職は「隨應院の蓮は、お寺とお寺、お寺と地域、お寺と檀信徒を繋ぎ、それを支えてくださるお檀家の方々と一体となって今年も咲いています」と語った。