浄土宗新聞

お手植え木造聖光上人坐像 造立 聖光上人ゆかりの大楠が坐像として蘇る 東京・回向院

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東京都墨田区にある回向院(本多将敬住職)が、大本山善導寺の浄土宗二祖・聖光上人がお手植えした大楠から聖光上人坐像を造立し、話題を集めている。

お像は、像高70センチ、像幅79センチ、奥行52センチ
お像は、像高70センチ、像幅79センチ、奥行52センチ

これは、本多住職が平成30年に善導寺を参詣した際、その直前の台風で落ちた大楠の幹を見かけ、この尊木で聖光上人像を造ることで、その偉業を弘めたいと発願し造立されたもの。

同像は、聖光上人の念仏に対する強い信仰を表すかのような力強い技法で彫られ、額には血管が浮き出た様子を表したほか、目には玉眼をはめ込みどの角度からも上人の眼差しを感じられる造りとなっている。

昨年8月には、大本山善導寺で、阿川文正台下(当時)によって開眼式(お魂入れ)が営まれたのち、10月19日に回向院の十夜法要で檀信徒にお披露目された。

同像を彫った村上清仏師は「聖光上人の尊木をどのように表現するか苦悩する毎日でした。木と向き合い、鑿(のみ)を入れるなかで導かれるように『南無阿弥陀仏』ととなえるようになり、尊木は聖光上人像へと姿を変えていきました」と話す。

本多住職(写真左)と村上仏師(写真右)
本多住職(写真左)と村上仏師(写真右)

本多住職は「聖光上人の法灯を継ぐ阿川台下に直々に開眼いただいたこと感激しております。この両国の地で、多くの方が聖光上人とご縁を結んでいただき、上人がお守りされたみ教えを弘めていきたい」と話す。

同像は、2月21日から24日まで、同院念佛堂にて一般公開。
お問い合わせは同院=03(3634)7776まで。