浄土宗新聞

念佛結縁柱に幕、勢至堂修理の意義を語る 念佛結縁柱撥遣式と記念講演 総本山知恩院

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結縁柱の前で行われた撥遣式の様子

総本山知恩院(ち おん いん)(伊藤唯眞猊下(ゆい しん げい か)=京都市東山区)が、4月2日、「念佛結縁柱(ねん ぶつ けち えん ばしら)」の撥遣式(はっ けん しき)(仏像や位牌の魂を抜く儀式)を営んだ。

「念佛結縁柱」は、浄土宗開宗850年記念事業の一環として建立された高さ7㍍36㌢の角柱。柱の面には「南無阿弥陀仏」などの文字が記され、御影堂(み えい どう)正面に安置される法然上人像と五色の綱で結ばれていた。

撥遣式は、伊藤猊下を導師に、知恩院や宗内要職者列席のもと、同柱の前で執り行われた(写真)。法要中、伊藤猊下は宣疏(せん しょ)(法要の意義を述べる文)を読み上げ、お念仏の教えが次の世代まで伝わっていくことを願われた。

同日には、開宗850年を機縁に、御影堂東側の高台に位置する勢至(せい し)堂の大修理が行われていることを記念し、佛教大学名誉教授で同院史料編纂所編纂主任の今堀太逸(いま ほり た いつ)氏が「勢至堂を語る」と題して講演。今堀氏は講演の中で、法然上人が入滅した地に建ち、知恩院最古の建築である勢至堂の歴史や宗教的意義について詳細に語った。