全国の寺院で初「高齢者110番のいえ」に登録 光忠寺 稱名寺

京都府亀岡市の光忠寺(齋藤明秀住職)と稱名寺(和田真宜住職)が9月10日、高齢者の見守り活動「高齢者110番のいえ」に、寺院で初めて登録した。
「高齢者110番のいえ」は、警察OBを中心に2023年に設立された「つなぎ」(京都市左京区)が提唱する取り組み。
「つなぎ」は、警察署に保護された高齢者を家族に代わり迎えに行ったり、備え付けカメラで高齢者の安否確認をするなどの支援を行っている。
登録した施設は、認知症の方や高齢者などが外出中に道がわからなくなったり、体調を崩した場合に一時的に身を寄せられる場所として活用される。いわば、「こども110番のいえ」の高齢者版ともいえる取り組みで、本人やその家族が安心して外出することが出来るセーフティネットワークの構築を目的としている。
「つなぎ」が地域の仏教会に活動への協力を要請、寺院への周知を図るために光忠寺で説明会を実施したことで、同寺と稱名寺が要請に応え登録した。その後、登録寺院は増えているという。
高齢者が直接訪ねてくる場合のほか、近隣住民や通行人が「困っていそう」と気づいた高齢者を連れてくるケースも想定されており、地域で助け合うきっかけづくりとしても意義深い。
寺院や企業などが賛同施設として登録すると、目印として門前や軒先に「高齢者110番のいえ」と書かれたオレンジ色の旗を掲げ、緊急時には警察や救急に通報、または「つなぎ」への連絡を行う。「つなぎ」では警察OBらが対応にあたり、行政や警察と連携して高齢者の安全を確保する仕組みを整えているという。
両寺院では、すでに旗を掲げ、地域住民にも周知を進めてきた。11月30日には、活動の周知と参加者の増加を目的に、光忠寺で「つなぎ」のスタッフによる講演などを行う予定という。地域で、お寺が安心と支えの象徴として再び機能することが期待されている。
齋藤住職は「近所の高齢者が行方不明になり、家族が必死に捜している姿を見て心を痛めた。地域の方に安心してもらえる拠点を作りたい」と話し、和田住職は「困っている人を支えるのはお寺の大切な役割。地域の中でお寺が果たすべき責任を感じた」と想いを語った。
