浄土宗新聞

黄金の絆で結ばれる 第25回日中韓仏教友好交流会議 中国北京市

投稿日時
学術会議の様子

 10月18、19の両日、中華人民共和国北京市に日本・中国・韓国の仏教徒約200名が集い、第25回日中韓仏教友好交流会議(中国佛教協会主催)が開催された。
 この3カ国仏教徒による交流は、平成5年に当時の中国佛教協会・趙樸初会長が日本を訪れた際、「日本・中国・韓国の仏教徒は、仏教という黄金の絆で結ばれており、共に世界平和、人類の福祉に貢献すべき」と提唱されたことに始まり、同7年に第1回目となる同交流会議を中国北京市で開催。以後、コロナ禍を除き、毎年、中国・韓国・日本それぞれの仏教会が順に主催する形で継続され、本年で30周年の節目を迎えた。
 この度の開催にあたり、日本は9宗派の僧侶・信者による31名の代表団(団長=武覚超日中韓国際仏教交流協議会理事長・比叡山延暦寺学問所所長)を結成。中国浄土教を源流とし、約50年前から中国仏教界と交流を重ねる浄土宗も、名越邦博浄土宗企画調整室長、舘憲雄日中友好浄土宗協会事務局長を同団に派遣した。
 18日夜に北京友誼賓館において各国代表団が一堂に会する歓迎宴が催され、翌19日には北京市の中国佛教協会本部・廣済寺において、各国の作法による世界平和祈願法要を厳修。その後同市内ホテルで3カ国合同の学術会議を開催した。会議冒頭には日本仏教徒を代表し、伊藤唯眞浄土門主猊下(日中韓国際仏教交流協議会会長)から同会議に向け寄せられたメッセージを名越企画調整室長が披露。各国代表による基調講演が行われ、「30周年を機に、改めて初心を忘れず共に未来を切り開く」との共同宣言を採択した。引き続いての交流宴では、30年にわたる3カ国の仏教友好交流を振り返る貴重な映像が上映され、各国代表団団長より3カ国の仏教徒が共に今後ますます「黄金の絆」を深めてゆく旨の挨拶がなされ、互いに交流を深めた。
 来年には、韓国ソウル市において第26回の開催が予定されている。

伊藤猊下からのメッセージを読み上げる名越企画調整室長