浄土宗新聞

浄土門主 総本山知恩院門跡 伊藤唯眞猊下 年頭ご挨拶

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いさみあるお念仏を

 阿弥陀佛の慈光のもと、新春をお迎えになられましたこととお慶び申し上げます。
 法然上人は、「念仏にものうき人は無量のたからを失うべき人なり、念仏にいさみある人は無辺のさとりをひらくべき人なり」とお示しになりました。
 お念仏をいやいや申している人はかぎりない宝を失うこととなり、お念仏を力強く勇んで申す人は、無辺のさとりが開かれるということです。日々のお念仏には、やがて「いさみ」が加わり、平生のお念仏がいつしか宝となっていきます。信心も深まり、極楽往生を願う心も強くなってきます。よろこび勇んでお念仏をとなえる人には「無辺の悟」が得られるようになるのです。お念仏は心の糧であり、悲しみ苦しみへの備えであります。
 世情は依然として不安定で、人びとの心も揺れやすい時代です。しかし、そのような時だからこそ、阿弥陀仏の大悲に身をゆだね、お念仏の信仰生活を送ることで、静かな安らぎと確かな生きる力を育むことができるのです。
 本年もお念仏に根ざした潤いのある生活がつづく一年でありますよう心から念じております。

  

浄土門主総本山知恩院門跡 伊藤唯眞猊下
浄土門主総本山知恩院門跡 伊藤唯眞猊下