最新記事一覧
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心ゆくまで味わう 法然さまの『選択集』 第35回
浄土宗で〝第一の聖典〟と位置づけられる書物『選択本願念仏集』(『選択集』)を大正大学教授・林田康順先生が解説。 第6章 末法万年の後に余行ことごとく滅し、特り念仏を留むるの文② お念仏こそ、私たちともっともご縁が深い教え 【私釈】 『無量寿経』の「法滅の時代から百年間この経だけを残す」という一文には多くの意味がありますが、それらを簡略にまとめると四つの比較が -
横浜の老舗茶舗が提案する 暮らしに寄り添う日本茶 茶の栗田園
横浜中華街の隣、観光地として人気の山手エリアの商店街に大正13年創業の「栗田園」がある。「横浜とお茶。結びつかないでしょ?」 話を聞かせてくれたのは3代目社長の栗田裕さん。「横浜開港時、日本茶は主要な輸出品でした。だから、横浜には全国のお茶が集まっていたんです」 そんな時代の中、静岡県掛川市で製茶会社に勤めていた栗田さんの祖父の銀平さんが、独立して横浜に移り -
極楽浄土に思いを寄せて 秋彼岸
9月の祝日「秋分の日」は、太陽が真西に沈む日。 秋分の日の由来は、明治時代に始まった宮中祭祀「秋季皇霊祭」にあります。この日には、歴代天皇や皇族の霊をまつる祭儀を行っており、国民もこれに倣ってご祖先さまを供養する日となりました。その後、1948年に施行された「祝日法(国民の祝日に関する法律)」により、新たに「秋分の日」と制定され、その趣旨が「祖先を敬い、亡 -
争いなき平和な世を願い 8月15日 増上寺 平和祈願会
第二次世界大戦終戦から80年となった8月15日、大本山増上寺(東京都港区=小澤憲珠台下)が、「平和祈願会」を大殿本堂で厳修した。 増上寺は毎年8月、原爆が広島と長崎に投下された6日と9日、それぞれの追悼会を営むとともに、「終戦の日」の15日、戦没者を供養し、争いのない平和な世が続くことを願い、この法要を勤めている。 小澤台下を導師に11時45分から始まった -
お寺で過ごす夏休み 神奈川教区が「夏期僧堂」を開催
7月23日から25日までの3日間、神奈川教区(夏見裕貴教区長)が大本山光明寺(神奈川県鎌倉市=柴田哲彦台下)で「夏期僧堂」を開催、小学2年生から高校1年生までの子どもたち28名が参加した。 これは、仏教を体験的に学ぶとともに、仲間と協力し合う心を育むことを目的に毎年行われている。 初日の開堂式は、柴田台下が導師を務め、「お友だちと力を合わせ、充実した3日間 -
今秋「法然と極楽浄土」 九州ゆかりの名宝多数
令和6年に浄土宗が開宗850年を迎えるに際して企画され、東京国立博物館、京都国立博物館の開催で17万人以上を動員した特別展「法然と極楽浄土」が、九州国立博物館(福岡県太宰府市)で10月7日から11月30日まで催される。 7月17日、開催に先立ち九博で行われた記者発表会で、浄土宗の川中光敎宗務総長は、「法然上人や浄土宗を身近に感じてもらうきっかけになれば」と