最新記事一覧
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【浄土宗の読む法話】独りでいても一人じゃない生き方
旧暦2月15日、お釈迦さまは80歳でご入滅されました。35歳でお覚りになってから45年にわたり教えを説いてくださいました。お釈迦さまは当初、お覚りになったものを他の人に説いて伝え教えることをためらわれていました。そもそも言葉で言いあらわすのが難しいのに、説いても伝わらないだろうと思われたからです。しかし梵天さまの三度にわたる願いを聞き入れて説きはじめてくださ -
連載 仏教と動物 第22回 鰐にまつわるお話
お釈迦さまの前世における物語『ジャータカ』をはじめ多くの仏教典籍(仏典)には、牛や象などの動物から、鳥や昆虫、さらには空想上のものまで、さまざまな生き物のエピソードが記されています。この連載では『仏教と動物』と題して仏教における動物観や動物に託された教えについて紹介いたします。第22回目は、狂暴な動物として人々に恐れられる「鰐」を取りあげます。 畏怖される動 -
心健やかに 新たな一年にむけて 節分
「節分」でお馴染みの2月3日。全国各地で「豆まき」をはじめとするさまざまな厄払いの行事が行われます。立春・立夏・立秋・立冬の前日は、各季節の始まりの日とされ、〝季節を分ける〟ことから「節分」と呼ばれます。また、季節の変わり目には疫病を流行らせる鬼が生じると信じられていたことから、節分にて鬼払いを行う風習が生まれたとされます。 鬼を払う方法は、中国の儺(疫鬼 -
令和6年能登半島地震 浄土宗寺院65カ寺に被害 本宗寺院が救援物資集積所に
能登半島を震源に1月1日に発生した巨大地震(最大震度7)の被害は、石川県を中心に、富山、新潟、福井各県など広範囲に及び、懸命な救助作業にもかかわらず、死者222名、重軽傷者997名の人的被害(内閣府発表・1月17日時点)のほか、多くの家屋に被害をもたらした。 体に感じる地震が1431回を超えるなど余震が続く不安な状況の中、いまだ多くの人が不自由な避難生活を -
災害時に宗内の人材活用を 「浄土宗災害支援ネットワーク」構築を目指す 福島・阿弥陀寺
1月1日に発生した能登半島地震。不安な状況の中、いまだ多くの人が不自由な避難生活を強いられている。東日本大震災などでの被災者支援の豊富な経験を基に、今後の災害への対応、防災のために活動できる僧侶らの養成を続け、「浄土宗災害支援ネットワーク」の構築を目指す福島県いわき市の阿弥陀寺・馬目一浩副住職(51)に、今までの活動の中で感じたことや、災害時に寺院ができる役 -
105名の僧侶 新たな門出に身を引き締め 知恩院・増上寺 伝宗伝戒道場成満
浄土宗の教師(僧侶)になるための最後の修行である伝宗伝戒道場が、12月4日から25日まで総本山知恩院(=京都市東山区・伊藤唯眞猊下)で、12月6日から27日まで大本山増上寺(=東京都港区・小澤憲珠台下)でそれぞれ開筵され、105名の新たな僧侶が誕生した。 伝宗伝戒道場とは、浄土宗義の真髄である「宗」と、浄土宗僧侶が習慣的に守るべき規範である「戒」を相伝する