浄土宗新聞

いちご亭 店主自慢のチーズケーキは家族みんなの「とっておき」

投稿日時

東京都江東区・重願寺檀信徒

上品な味わいの「チーズケーキ(420円)」と、甘酸っぱい苺とカスタードが調和する「苺のミルフィーユ(520円・季節限定)」。カフェではケーキのほか、ランチ時間はパスタやサンドイッチなどの軽食も楽しめる
上品な味わいの「チーズケーキ(420円)」と、甘酸っぱい苺とカスタードが調和する「苺のミルフィーユ(520円・季節限定)」。カフェではケーキのほか、ランチ時間はパスタやサンドイッチなどの軽食も楽しめる

東京東部の繁華街・錦糸町。その隣に、江戸時代から水運の要所として栄えた住吉という地域がある。小さな町工場や工房、古い住宅が立ち並び、下町の雰囲気が漂う。その裏通りで賑わいを見せているのは、ケーキと喫茶「いちご亭」。カフェ併設のパティスリーで、おしゃれだが親しみも感じさせる佇たたずまいだ。

「この地でお店を始めて40年近くになります。私がケーキを作り、家族が喫茶を切り盛りしていますが、どちらもお客様が『おいしい』と満足して帰れるように心を込めています」と店主の田村實(みのる)さんは話す。

田村さんは六本木の有名パティスリー出身。修業していた当時は、日本で洋菓子が一般的になって間もない頃だった。先輩から教えられ、ベイクドチーズケーキを初めて食べたとき、「こんなにうまいものがあるのか、これを作りたい」と胸が熱くなったという。

さっそくご店主の原点とも言えるチーズケーキを味わってみた。クラシカルで正統派のチーズケーキだが、クセや重たさはない。口当たりはあくまでも優しくまろやかで、甘さも控えめ。チーズの余韻を残しながらふわりと溶けていく。

お店には、ショートケーキやエクレアなどの定番を中心に、タルトやミルフィーユなど華やかで小さなお菓子が並ぶ。製菓学校を卒業した娘さんから流行りの味やデコレーションなどの助言を取り入れているという。それでも田村さんは「今どきのスイーツは、見映え重視ですよね。私は先輩から、『見かけが良くても、味がそこそこだと次はない。しかし見かけはさほどインパクトがなくとも、味がおいしければお客様は何度も食べてくれるものだ』と教えてもらいました。その言葉を頭に置きながら、ケーキ作りに向き合っています」と話す。

店主自慢のケーキは、家族みんなのお気に入り。ちょっとした贅沢に欠かせない、そんな地域の人々も多いだろうと思いながら店を後にした。

(ライター:岡本茉衣)

店舗情報

田村實さんとお店の様子。この建物の隣にはカフェも併設している
田村實さんとお店の様子。この建物の隣にはカフェも併設している
  • 〒135-0003 東京都江東区猿江2-8-13
  • TEL:03-3633-8888
  • 営業時間=ケーキ:10時〜19時
         カフェ:10時~22時
         ※日・祝日はともに10時~18時
  • 定休日=日(月2回)・月曜日
  • 東京メトロ半蔵門線・都営新宿線住吉駅から徒歩4分
  • 駐車場=なし
  • HP=http://ichigotei.jp/
  • ※価格は税込