浄土宗新聞

お寺の奥さまたちがお寺のイロハを学ぶ 第32回 浄土宗寺庭婦人若葉研修会 開催 3月29~30日 大本山金戒光明寺 

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菩提寺に法事やお墓参りなどで訪れた際、住職と共に、にこやかにほほ笑むお寺の奥さん(寺庭婦人)と挨拶を交わす機会も多いのではないだろうか。しかしお寺の作法や慣例にすぐに順応するのはなかなか難しいもの。お寺の奥さんも修業が必要なのだ。

研修会には20名が参加し、寺庭婦人としてのイロハを学んだ

 浄土宗では新しく寺庭婦人になった方に対し「若葉研修会」と称した研修会を開いている。
 今年は3月29、30の両日、大本山金戒光明寺(京都市左京区)を会場に講師を招いて行われた。
 基本的に新しく寺庭婦人になった方を対象としているが、子育てを終え、一段落ついた方、もう一度基礎を見直したい方など、広く門戸を開いており、年齢層も幅広い。この幅広い横のつながりが、修了後も相談しあえる心強い味方になるという。

講義の様子。衣の襞に癖が付かないよう袈裟・法衣の正しいたたみ方が伝えられた


 研修はお勤め、講義が中心で本堂の仏具やお供え物やお花の設え方、お焼香の仕方、袈裟・法衣のたたみ方、年中行事や訃報の連絡の仕方、仏教・浄土宗の基礎知識のほか、法然上人の生涯とみ教えについての講座が設けられ、受講者たちは講義に耳を傾け、熱心にメモをとっていた。
 また、2日目の最後には、参加者が3班に分かれ、郁芳阿佐寺庭婦人会会長(滋賀・安樂寺)、小野富子同副会長(東京・善光寺)、中村祐美子同副会長(静岡・實相寺)ら先輩寺庭婦人との座談会を実施。情報や意見が交わされ、「悩みを相談できたことで大変参考になった」、「宗教、お寺について檀信徒さんに伝えるべきこと、またこれからの世代にどう伝えるか。寺庭婦人として自身をしっかりと見つめ、今後も自己啓発に努めたい」などの声が聞かれた。
 郁芳会長は「皆さまは各ご寺院にとってかけがえのない大切なお方です。日々ご本尊を大事に思い、健康第一で明るい寺院生活を営んでください」とエールを送った。
 それぞれのお寺に戻った寺庭婦人たちの活躍に期待がかかる。