浄土宗新聞

言語が違えど念仏でつながる Honen World Meeting 850 浄土宗海外開教区・開教地/浄土宗開教振興協会

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講演する大本山金戒光明寺・藤本台下。各国の参加者には藤本台下の言葉を母国語に翻訳して伝えた

 浄土宗開教振興協会(杉山俊明理事長)は10月10日、浄土宗が開教活動を行っている世界4カ国(アメリカ・ブラジル・オーストラリア・フランス)の海外開教区・開教地訪日団の来日に合わせ、「Honen World Meeting 850」を、総本山知恩院(京都市東山区)の和順会館で開催した。
 これは10月9日に、総本山知恩院で営まれた浄土宗開宗850年慶讃法要「総本山、大本山お待ち受け法要」にあわせて、各開教区・開教地の信徒が訪日することから、その歓迎と交流を深めるために企画されたもの。
 まず、各国の開教使や信徒による、自国の国情や、開教寺院の現状と取り組みなどが説明された。続いて、大本山金戒光明寺・藤本淨彦台下による『教えを開く(開教)ということ―LocalからGlobalへ―』と題して、講演が行われた。その中で、藤本台下は、現在、私たちを取り巻く環境が、ローカル(地方・国別)からグローバル(地球規模)になり、社会、経済、技術、通信手段が急激に変貌していることを取り上げ、人間の生き方や宗教観が変わりつつあるなか、法然上人が示されたお念仏の教えは、国家、民族、年齢、性別など、さまざまな違いも超えて救いになると語られた。

各開教区の紹介では、質疑応答があり、各国の参加者は熱心に質問をしていた


 その後の交流会では、和やかな雰囲気のもと、各国の信徒同士が交流、談笑する様子も見受けられ、振興協会や各開教区・開教地による余興に会場は沸き、盛況のうちに幕を閉じた。
 閉会に際して、新谷仁海企画委員長は「参加した皆さまの日常生活の言語は違えど、″南無阿弥陀仏〟のお念仏で一つになることができた」と挨拶し、会を締めくくった。
 当日は、各開教区・開教地の開教使、信徒をはじめ、浄土宗開教振興協会関係者ら約120名が参加、お念仏のみ教えで世界がつながった喜びを分かち合った。