浄土宗新聞

極楽浄土に想いを馳せ 春彼岸 3月17日~23日

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 春分の日を中日とした7日間(今年は3月17日〜23日)は「春彼岸」と呼ばれ、この時期にお墓参りをされる方も多いことでしょう。「彼岸」とは、私たちの生きている迷いの世界「此岸」に対し、煩悩の川を越えた先にある「さとりの境地」を意味する言葉で、浄土宗では「西方極楽浄土」を喩えた言葉としても用いられます。
 法然上人が師と仰ぐ中国の僧・善導大師(613‐681)は、春分・秋分の日には太陽が真西に沈むため、そのはるか彼方にある極楽浄土に思いを馳せるのに適切な日であると説かれました。極楽浄土には、阿弥陀さまをはじめ、私たちが大切に思う亡くなった方々がいらっしゃいます。
 普段の忙しい生活の中で、極楽浄土や亡くなった方々を想う機会の少ない方もいらっしゃるでしょう。お彼岸の期間は、極楽浄土に想いを向ける最適な機会です。皆さまも、法要に参列される際やお墓参りをする中、ぜひ極楽浄土に想いを馳せて、お念仏をおとなえください。亡くなった方々は皆さまのとなえるお念仏の声を喜んでくれるはずです。