大本山善導寺 第68世 日下部匡信台下 晋山式 厳修
九州における浄土宗の一大念仏道場である大本山善導寺(福岡県久留米市)で、3月12日、春の麗らかな日差しの下、同寺第68世・日下部匡信(くさかべきょうしん)台下の晋山式が盛大に営まれ、山内には台下の晋山を喜ぶお念仏の声が響きわたった。
晋山式とは、新たに任命された住職が、住職として初めてそのお寺に入ることを記念して営まれる法要のことで、「晋」は進む、「山」は寺院を意味する。
式は午前10時に梵鐘の音を合図に練り行列から始まり、善導寺大門前の中宿から出発。色鮮やかな袈裟と衣を纏った日下部台下を中心とした僧侶らは、雅楽による演奏のなか、厳かに善導寺へと進んだ。
台下は同寺大門前に到着すると、境内に進むための儀式・開門式を勤め、続いて釈迦堂や、開山上人御廟(墓所)、三祖堂などの諸堂を参拝。その後、本堂へ昇殿された。
中央の高座へ進まれると、堂内正面の本尊に深く礼拝され、その後に読経が始まった。台下は法要のなかで、表白(法要の趣旨を綴った文章)を読み上げ、晋山の報告と寺門興隆を宗祖法然上人や、同寺開山で浄土宗二祖聖光上人、歴代住職に誓われた。その後、参列者に十念を授与され、堂内にはお念仏の声が響き渡った。
台下は法要後の挨拶で、「変化に応えていく〝変える勇気〟と、変えてはいけないものをしっかりと〝護る努力〟の両方を持ち続けたいと思っております。これから頂戴する新しいご縁を楽しみに、仏さまと離れぬように仏法の護持に励みたい」と決意を述べられた。
当日は大本山増上寺小澤憲珠(おざわけんじゅ)台下をはじめ、大本山御法主台下らや、川中光敎(かわなかこうきょう)宗務総長、総本山知恩院貴田善澄(ときだぜんちょう)執事長、宮林雄彦(みやばやしゆうげん)宗議会議長ほか、宗内外の要職者を来賓に迎え、また善導寺檀信徒、日下部台下が住職を務められた長徳寺(長崎県平戸市的山大島)檀信徒など、約500名が参列し、晋山の喜びを分かち合った。
日下部台下は昭和34年生まれの65歳。長崎教区平戸組組長や長崎教区教区会議長、大本山善導寺布教師会会長などの要職を歴任された。
善導寺は、聖光上人が開山した、九州における一大念仏道場。本尊は鎌倉期作の上品下生印を結ぶ阿弥陀如来像。本堂(重文)、勅使玄関・書院などからなる庫裏(重文)が見どころ。