本堂の建て替えを記念し 35年ぶり大日如来坐像開扉
5月4日から6日まで、滋賀県湖南市の正福寺(山川正道住職)が本堂落慶記念として、秘仏・大日如来坐像(重文)を35年ぶりに開扉、期間中約600人が参拝し、にぎわいを見せた。
同寺は733年、聖武天皇の勅願所として、華厳宗の良弁上人が開山したと伝わり、明暦年間(1655~1658)に浄土宗に改宗した。近年、本堂の老朽化が進み内陣も手狭だったことから260年ぶりに再建することとなった。
大日如来坐像は像高92・5㌢で、平安時代中期の作とされ、同種像としては国内最古級。1571年に同寺が織田信長による焼き討ちにあった際も難を逃れた。
5日には「本堂・鐘撞堂落慶法要」、6日には「開山・良弁僧正1250年遠忌法要」を厳修し、訪れた人々はともに大日如来坐像を前に一心にお念仏をとなえていた。