浄土宗新聞

平等院のモデル「法成寺」の遺物か 石造物3点 保存・公開へ 大本山清浄華院

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京都市上京区にある大本山清浄華院(飯田実雄(いいだじつゆう)台下)では、藤原道長が創建した法成寺跡(同市同区)から見つかった石仏や建物柱を支える礎石など、石造物3点を安置している。

大型礎石(左)は縦約120㎝・柱座直径約90㎝、赤茶色の石造物(右)は縦80㎝、石仏(右奥)は全長約120㎝の大きさ

法成寺は藤原道長が寛仁3年(1019)、邸宅の隣に阿弥陀堂を建立したことが始まりとされ、国宝・平等院のモデルとなった平安時代を代表する巨大寺院。
昨年12月、法成寺跡地の工事現場から、金剛界大日如来が彫刻された石仏、焼かれて赤茶色になった石造物、柱座が設けられた大型礎石が出土。史料が乏しく断定はできないが、礎石の形や大きさ、発見場所などを鑑みても法成寺の遺物である可能性が高いという。
浄土宗宗立学校の卒業生だった工事現場担当者が清浄華院に石造物の供養を依頼したことから、それらを引き取ることになった同院は「様々なご縁が繋がって当院にきた貴重な遺物を多くの方に見ていただきたい」と、保存・公開のために整備を進めている。