浄土宗新聞

3年ぶりに来迎橋渡る 練供養会式 奈良・當麻寺

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来迎橋で歩を進める金色面の「菩薩」

4月14日、浄土宗と高野山真言宗で護持する奈良県葛城市の當麻寺が、「聖衆来迎練供養会式」を営み、3年ぶりに架けられた「来迎橋」を菩薩が練り歩いた。
この行事は寛弘2年(1005)から続くもので、同寺本尊の「當麻曼陀羅」を一夜で織り上げた中将姫が、生きたまま極楽浄土へ迎えられた様子を再現したもの。極楽浄土を表す同寺本堂・曼陀羅堂と、現世に見立てた娑婆堂の間に120メートルの来迎橋と呼ばれる橋を架け、面と装束を着け観音菩薩や勢至菩薩などの二十五菩薩に扮した一行が、姫の像を手に歩を進める。
令和2、3年は感染症対策のため橋を架けずに行われていたが、今年は菩薩の数を7人に減らしたうえで、3年ぶりに橋を設けて実施。当日は千人を超える参拝者が訪れ、きらびやかな菩薩のたおやかな動きに見入っていた。