浄土宗新聞

趣味の囲碁活かし 地域コミュニティを活性化 神奈川・不断寺

対局中の参加者にアドバイスをする杉浦副住職(中央)

対局中の参加者にアドバイスをする杉浦副住職(中央)

1月29日、神奈川県横須賀市にある不断寺(杉浦定徳(じょうとく)住職)で囲碁体験会が開かれた。これは、同寺副住職の杉浦尋徳(じんとく)師が、老若男女を問わずに楽しめる囲碁を通じて地域のコミュニティを活性化しようと昨年11月13日に立ち上げ始めたもので、今回で3回目となる。
昨今、「菩提寺を持たない」「寺に行く習慣がない」など、人と寺院との関係性に変化が見られるなか、尋徳副住職は「檀信徒だけでなく地域に開かれた寺院にしたい」と、学生時代から常々考えていた。
最近になってコロナ禍が落ち着いたこともあり、自分の寺でも何かできないかと思案していたところ、地元にある浄土宗寺院の青年僧侶で組織する浄土宗三浦組青年会の仲間より自身の趣味である囲碁の活用を提案され、囲碁の体験会を企画することになった。
体験会のチラシを作り、地域の回覧板やSNSなどで告知したところ、檀信徒以外の地域のシニア世代を中心に申し込みがあった。
29日の参加者からは、「囲碁を通じて、お寺やたくさんの方とご縁を結ぶことができてうれしい」との声が出るなど好評を得ている。
尋徳副住職は、「今後も月一回、色々な世代が囲碁を楽しめるサロンとしてお寺を開放していきたい」と展望を語った。