浄土宗新聞

銚子名物の佃煮は キリッとヤミツキ醬油味 佃煮 篠田食料品店

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銚子市・淨國寺檀信徒

創業以来、醬油はご近所の『ヤマサ醬油』を使用。「かつおの佃煮」は月桂樹の葉が使われ、スッキリとした印象。「さんまの甘露煮」は甘みが絶妙!
創業以来、醬油はご近所の『ヤマサ醬油』を使用。「かつおの佃煮」は月桂樹の葉が使われ、スッキリとした印象。「さんまの甘露煮」は甘みが絶妙!

太平洋に三角形が突き出たように位置する銚子市、その沖合は、黒潮と親潮がぶつかる好漁場だ。
「初がつお、入梅いわし、さんま。銚子漁港に揚がる新鮮な魚で佃煮を作っています」
案内してくれたのは、昭和2年創業の「篠田食料品店」四代目の篠田倫子さん。
朝、近くの銚子漁港から水揚げされたばかりの魚が届くと、加工場は一気に活気づく。倫子さんも2人の娘とともに加工場に立ち、手早くさばいていく。
「新鮮な魚だから、きれいで美味しい佃煮ができるんです。うちは初代から製法、味を一切変えずに守り、今でもかまどに鉄鍋、竹の煮かごを使い、薪の火で炊いています。火加減は煮汁の泡の様子を見て、薪を足したり引いたりして調整するんですよ」
倫子さんはサラリと言うが、薪の火の調整は繊細な職人技。これを3~4時間行い、さらに、さんまやいわしを煮る際は、浮き出た脂を丁寧にすくい取る、かつおの佃煮にいたっては、煮上がり後に表面をきれいに掃除…。情熱なくしてできない、根気のいる作業ばかりだ。
銚子名産かつおの佃煮は、封を切った瞬間に醬油としょうがの香りがふわ~。見れば、佃煮の表面が虹色に光っている。まるで新鮮な刺身のよう!一片を口に入れると、力強い醬油味がキリッ、かつおの香りと濃い旨味がジワリと広がる。チビチビほぐしてごはんに、お酒のおともに、すぐさまヤミツキ!
「うちの佃煮はお茶漬けに合うくらい辛口なんです。不思議と辛口のものは飽きないでしょ?“この味じゃなくちゃ!”と、言ってくださる方も多く、長いお付き合いの作家さん、役者さん、100歳になるお客さんもいて、私も頑張らなくちゃと思います」と、上品な口調の奥から情熱が溢れ出す。
1~3月にはファン待望のいわしの卯の花漬けも登場。3日間かけて作られる上品な甘酢味は、これまた一度食べたらヤミツキだ。
(フードライター:藤岡操)

店舗情報

「かつおの佃煮を米に1片加えて炊き込んだり、ほぐしてサンドイッチにもオススメですよ」と、倫子さん

〒288-0043 千葉県銚子市東芝町2-13
TEL:0479-22-1432
FAX:0479-22-3170
HP:https://www.shinoda-tsukudani.co.jp/
■営業時間=8時30分~18時30分
■定休日=日曜
■JR・銚子電鉄「銚子駅」より徒歩5分
※価格は税込
※HPから通販可(HP記載の電話、FAX、メールでも可)