連載・特集一覧
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法灯を受け継いだ念仏行者 浄土宗二祖 聖光上人
修行時代 聖光上人は、九州北部香月庄(現在の北九州市八幡西区周辺)でお生まれになりました。難産であったため、母親は聖光上人を出産後、しばらくして亡くなられてしまいます。生まれて間もなく訪れた母との別れ、そんな苦しみ悲しみを抱えながら育ちました。7歳で生家の菩提寺に入山、14歳で戒を授かって国に認められる僧侶になり、その後は地元の名刹(白岩寺・明星寺)で修行さ -
聖徳太子が国造りに用いた仏教の教え 三宝
今年で1400回忌にあたる聖徳太子(574-622)。その功績の一つに、政治の中心にいる官人や貴族に道徳規範を示すための「十七条の憲法」の制定があります。仏教を深く信仰していた太子はそのなかで、「篤く三宝を敬え」と、仏教で重要視される「三宝」を大切にするように述べました。今号では、聖徳太子が政治の中心に据えられた「三宝」についてお話しします。 聖徳太子と十七 -
仏教と動物 第1回 牛にまつわるお話
お釈迦さまの前世における物語『ジャータカ』をはじめ多くの仏教典籍(仏典)には、牛や象などの動物から、鳥や昆虫、さらには空想上のものまで、さまざまな生き物のエピソードが記されています。これから数回にわたり『仏教と動物』と題して仏教における動物観や動物に託された教えについて紹介いたします。第1回目の動物は、丑年にちなんで「牛」を取りあげます。 神聖な動物 十二支 -
浄運寺(兵庫)本尊内部に仏像を発見 遊女の伝説残る寺院―子どもを宿した阿弥陀仏
兵庫県たつの市室津の浄運寺(大林敬明住職)本尊の内部から1体の仏像が発見された。同像が本尊内に納入された背景には、同寺に伝承が残る法然上人から教化を受けた遊女・友君が関わっているのではないかとされる。その発見の経緯と像にこめられた思いについて、同像を発見した多摩美術大学・青木淳教授と大林住職に話を伺った。 法然上人ゆかりの寺院本尊から胎内仏発見 3月10日、 -
亡き人に届ける言葉 「お経」をとなえる
お経はお釈迦さまの声最近では、マンガや映画が大ヒットした『鬼滅の刃』を通じ、浄土宗で大切にする『阿弥陀経』や、「南無阿弥陀仏」のお念仏を目にする機会が増えました。一方、法要で聞くこの「お経」とは一体何だろう、と疑問に感じたことがある方もいらっしゃるはずです。実は、お経とは仏教を開いたお釈迦さまの説いた、苦しみや悩みから脱するための教えを意味します。僧侶はみな