浄土宗新聞

開山・聖光上人を偲び盛大、おごそかに 善導寺開山忌 3月27日~29日

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令和5年3月に営まれた開山忌庭儀式の様子。聖光上人像を乗せた御輿(写真中央)の下をくぐると、無病息災や家内安全に縁があるとされ、多くの人が御輿の下をくぐり抜ける

 3月27日から29日、大本山善導寺(=福岡県久留米市・阿川文正台下)が同寺を開いた浄土宗二祖・聖光上人の遺徳を偲ぶ開山忌大法要を勤める。
 聖光上人(1162—1238)は筑前香月(現在の北九州市八幡西区)の生まれ。14歳のとき、天台宗の僧侶となり、比叡山延暦寺など複数の名刹で仏教の勉学に励んだ。36歳で京都に上洛した際、法然上人と出会い、その教えに強い感銘を受けて弟子となった。教えを直々に継承したことから、浄土宗二祖と仰がれる。
 聖光上人の命日が旧暦2月29日であることから、開山忌は毎年、桜の咲き誇る3月下旬に勤められ、期間中境内は多くの参詣者で賑わいを見せる。
 初日の27日には阿川台下御親修による開白法要の後、本堂に祀られている聖光上人像を御輿に乗せて参道へと担ぎ出し、薬師堂までの約300メートルを練り歩く「庭儀式」が勤められ、お像は28日の庭儀式で本堂に戻られるまでの間は、薬師堂に安置される。
 期間中の日中・逮夜法要では、九州各地の住職を導師(法要を主導する僧侶)に、多くの僧侶や檀信徒が参列し、聖光上人へ報恩の念仏が捧げられる。
 同寺は筝曲発祥の地とされることから、28日に筝曲の奉納が行われるほか、29日には「詠唱奉納大会」が行われる。
 また本年は、開催前日となる26日、浄土宗開宗850年慶讃法要も勤められる。慶讃法要の日程等はコチラから。

※27、28日の9時半と13時、29日の7時に本山布教師による法話が行われる