浄土宗新聞

リサイクルろうそくで資源の循環と雇用促進

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 長崎県波佐見町で線香やろうそくの販売を営む株式会社野田武一商店では、寺院や葬祭業者が仏事に用いたろうそくを回収して、障がい者とともにリサイクルろうそくを製造し販売している。葬儀などの場で使いまわしがためらわれ、使い切る前に処分されるろうそくの循環と、社会でハンディキャップを背負う障がい者の雇用を促進する取り組みだ。
 「活躍する場を失ったモノに、もう一度火を灯したい」というのが同社の掲げる理念。それに賛同する全国の寺院や葬祭業者から、使用済みろうそくが届く。また、各地の障がい者施設とも提携し、ろうそくの回収も行っている。
 回収したろうそくは、同社の運営する障がい者就労支援事業所「幸房かおりや」で、仏前用ろうそくとして再生される(写真上)。新たな価値を与えて再生するアップサイクル製品も製造しており、グッドデザイン賞を受賞したマッチのように擦って着火できるアロマキャンドル「Rotch」は、全国展開の雑貨店などで取り扱われている。

再生したろうそくは、最長24時間、火が灯り続ける


 リサイクルろうそくは、事業所併設の店舗で購入できるほか、同社オンラインショップでも購入可能。購入や使用済みろうそくの回収などに関する問い合わせはコチラから。