浄土宗新聞

浄土宗850年の歴史 美術品でたどる 特別展「法然と極楽浄土」始まる 東京国立博物館

投稿日時

4月16日から東京国立博物館(東京都台東区)で、特別展「法然と極楽浄土」が始まった。
この展覧会は、飢饉や疫病、内乱などが頻発した平安時代末期に、「南無阿弥陀仏」ととなえることで誰もが極楽浄土へ救われるとの教えを法然上人が見いだし、承安5年(1175)に浄土宗を開かれてから850年を迎えることを機に開催されるもの。
多くの困難にあいながらも生涯にわたり、お念仏の教えを説いた法然上人の生涯、阿弥陀仏や極楽浄土の世界を表した美術品をはじめ、その教えを受け継ぎ、各地にひろめた弟子たちにまつわる作品も出展されるなど、今日にいたる浄土宗850年の歴史を、貴重な品々を通じて知ることができる。


東京国立博物館に続き、京都国立博物館、九州国立博物館で順次開催され、所蔵するのある敎良県外初展示となる「綴織當麻曼陀羅(つづれおりたいままんだら)」(国宝・當麻寺蔵)や、修理後初公開となる「阿弥陀如来二十五菩薩来迎図(早来迎)」(国宝・総本山蔵)など普段見ることのできない文化財のほか、各博物館のある地域ゆかりの作品の展示も行われる。
開催に先立つ4月15日には、関係者を招いた内覧会が行われ、その挨拶で浄土宗の川中光敎宗務総長は、「多くの人にご来館いただくことで、『誰もが平等に救われる』という法然上人の教えをじかに感じていただく機会になることを願っています」と語った。

東京国立博物館での会期は6月9日まで。展示品詳細などはこちらから。
京都国立博物館、九州国立博物館でも開催
京都国立博物館:10月8日~12月1日
九州国立博物館:令和7年10月7日~11月30日


特別展「法然と極楽浄土」(東京会場)概要

会 期:4月16日(火)~6月9日(日)
※休館日 月曜日、5月7日(火)
ただし4月29日(月・祝)、5月6日(月・休)は開館
※会期中に展示替えあり
場 所:東京国立博物館 平成館(東京都台東区上野公園13-9)
観覧料:一般2,100円 大学生1,300円 高校生900円