浄土宗新聞

寄り添い ともに歩む 開宗850年慶讃法要・別時念佛会 3月13日 全国浄土宗青年会

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開宗850年慶讃法要では、お念佛の声が御影堂内に響き渡った。上に見える五色の糸は、「念佛結縁綱」となって御影堂前の「念佛結縁柱」と結ばれる

 3月13日、全国の若手僧侶で組織する全国浄土宗青年会(寺井孝導理事長=北海道・宝隆寺副住職)は、総本山知恩院(=京都市東山区・伊藤唯眞門跡)で、本年ご正当となる浄土宗開宗850年を記念する「別時念佛会・開宗850年慶讃法要」を、全国より約180名の会員参加のもと厳修した。

ダイナミックに墨絵を描く茂本氏


 法要に先立ち、浄土宗宗務庁(京都市東山区)で、墨絵アーティストの茂本ヒデキチ氏(本紙8面のイラストを制作)によるライブペインティングが披露された。描かれたイラストは、浄土宗開宗に向けて、誰もが救われる教えを探し求めるため、強い想いで歩みだす法然上人の後ろ姿をイメージしたもの(写真右下)。同会会員らは、茂本氏の描く迫力のある墨絵に見入っていた。


 その後、知恩院御影堂前に移動し、伊藤門跡を導師に営まれた「念佛結縁綱・念佛結縁柱」開眼法要に参列。会員らは、地上7㍍、幅36㌢の巨大な一木の角塔婆に触れることで綱の先で繋がった御影堂内の法然上人御影とご縁を結んだ後、 数班に分かれて、御影堂・勢至堂・御廟を念佛行脚しながら巡り別時念佛会を勤めた。その中では、「法灯リレー(※)」で用いた「法灯」を携えた寺井理事長が各堂を順に回りながら事業の無事完遂を報告した。別時念佛会の後に会員らは再び御影堂に集い、寺井理事長を導師に開宗850年慶讃法要を営んだ。法要では、開宗850年の慶賀を喜ぶとともに、法然上人へ報恩感謝の誠を捧げた。
 寺井理事長は「法然上人のみ教えを胸にいだき、悩んでいる方々に寄り添っていきたい。これをご縁に近くのご寺院でお念佛をとなえていただければありがたい」と思いの丈を語った。

※「法灯リレー」…宗祖法然上人のお念佛の教えの尊さをあらためて檀信徒に伝えることを目的とした開宗850年慶讃事業の一つ。昨年5月9日、比叡山・青龍寺の灯を上人のみ教え(法灯)と仰ぎ携えて知恩院まで行脚し始まった