浄土宗新聞

信仰の場 取り戻す助けに 全浄青が能登地震の被災寺院でボランティア活動

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1月1日に発生し、石川県を中心とし各地に大きな爪痕を遺した令和6年能登半島地震。浄土宗寺院でも本堂や山門、墓石の倒壊などの被害があった。
水道などインフラの復旧が進む一方で、被害が大きかった地域では、交通事情などから重機を用いた本格的ながれき撤去が進んでいない。このような状況をうけ、3月26、27日、全国の浄土宗若手僧侶で組織する全国浄土宗青年会(当時・寺井孝導理事長)の会員22名が、本堂が倒壊するなど大きな被害を受けた石川県七尾市にある宝幢寺(高田光彦住職)で、がれきの撤去作業を行った。

雨が激しく降る時間もあるなか、会員らは手作業で積みあがったがれきを分別し、撤去した。
雨が激しく降る時間もあるなか、会員らは手作業で積みあがったがれきを分別し、撤去した。

この活動は、寺院など宗教施設のがれき撤去が進んでいないなか、信仰の場である寺院の環境を整え、活気を取り戻す一助になりたいとの考えから行われたもので、宗教用具を扱う事業者や団体で組織する「全日本宗教用具協同組合」と協同して実施した。
会員らは2日間をかけ、他のボランティア活動によって集められた本堂の柱や屋根瓦、木片、墓を覆うがれきなどをトラックへと積み込み、近隣の災害廃棄物仮置場へ運搬。また墓所などに参拝できるよう、境内地を整備した。

運び出されたがれきは、2日間で2トントラックと軽トラックを使い、計10往復以上に及んだという

実施当時、同会災害担当幹事を務めていた小林善道師は、「宝幢寺のご住職や檀信徒の皆さまに少しでもよろこんでもらえればとの想いで行いました。微力ではありますが、できる範囲で活動を続けていきたい」と話してくれた。
全浄青では、引き続きボランティアなどの支援活動を実施していくという。

浄土宗では令和6年能登半島地震により被災された寺院並びに被災された皆様を支援するため、災害救援金を募集しております。詳しくはこちらをご参照ください。