浄土宗新聞

半鐘をあるべき場所に 刻まれた銘を頼りに 所有者探す 大分・法然寺

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大分市の法然寺・丹羽一誠住職は、同寺にある半鐘の所有者を探すため、情報を集めている。
太平洋戦争時、当時の政府は武器製造に必要な金属資源の確保を目的に金属類回収令を公布。同寺も梵鐘と半鐘を供出し、終戦後、半鐘のみが戻った。
しかし約20年前、同寺の名が刻まれた半鐘が、市内の別の場所で発見されたことから、同寺で使用していた半鐘を確認したところ、「佐伯」「専歳寺」などの銘が彫られており、代替品であったことが判明した。
丹羽住職は、その銘を頼りに、文献などを調べ続けたが、該当する寺院や手掛かりは見つかっていない。
「帰りたいという半鐘の声が聞こえる気がするんです」と語る丹羽住職は、引き続き、半鐘の持ち主を探すという。