浄土宗新聞

“いのち”を考える 増上寺で人権研修会開催 浄土宗東京教区

質疑応答を行う佐藤教化団長(左)、島薗氏(左から2人目)、児玉氏(右から2人目)、安藤氏(右)

質疑応答を行う佐藤教化団長(左)、島薗氏(左から2人目)、児玉氏(右から2人目)、安藤氏(右)

浄土宗東京教区(髙橋誠実教区長)は2月28日、人権を考える研修会を、大本山増上寺(東京都港区)の光摂殿講堂で開催。オンラインでも配信され、109名が聴講した。
これは、浄土宗の「誰もが救われる教え」のもと、医療資源の分配に優先順位をつけるトリアージや障害者施設殺傷事件などから、安楽死・尊厳死、優生思想など、社会と医療の現実を学びながら、いのちについて考えることを目的としたもの。上智大学グリーフケア研究所所長・島薗進氏、一般社団法人ケアラー連盟代表理事・児玉真美氏、鳥取大学医学部准教授・安藤泰至氏が講演を行った。
同教区教化団長・佐藤雅彦師をコーディネーターとして行った質疑応答では、参加者からの「僧侶としてお寺で何ができるか」という質問に対し、児玉氏は、日本はケアする側を支援する制度が不十分であるとし、「ケアする人たちが、自分の状況を語れる場をお寺に設けてほしい」と提言した。