浄土宗新聞

ウクライナの平和を願って 宗内に広がる支援の輪 宗内関係者のさまざまな取り組みをレポート

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ロシアによるウクライナ侵攻を受け、戦災にあった人びとを支援する動きが宗内でも広がりを見せている。その支援を志し、行動を起こした宗内関係者を取材した。

寺族企画のチャリティーライブ

3月20日、福島県郡山市のライブハウス「郡山CLUB#9(クラブシャープナイン)」では、ウクライナへの人道支援を目的としたチャリティーライブが開催された。
これは同ライブハウスの代表で、宮城県石巻市の大忍寺寺族である福井公伸氏(59)が企画。ライブには、福井氏の呼びかけに賛同した12組のバンドや音楽家らが集まり、演奏を披露した。
また同市に所在する善導寺副住職・中村宜孝師ら有志が出演し、追悼法要や雅楽の奉納も行われた。
いずれの来場者も、早期の平和実現を願いながら、生演奏に聞き入っていたという。
福井氏は「福島は原発の問題を抱えていますが、ウクライナの原発が攻撃を受けたことにショックを受け、何か支援できないかと思い企画しました」と話す。

構内で義捐金呼びかけ 佛教大学傳道部

浄土宗の宗門学校である佛教大学(京都市北区)では、4月7日同大学の傳道部が大学内にてウクライナ支援募金の托鉢を実施した。
集まった浄財は全日本仏教会を通して、ウクライナ避難民の支援等に役立てるという。

特別御朱印を頒布 大本山清浄華院

大本山清浄華院(京都市上京区)では、「天下和順」「兵戈無用」と書かれた御朱印を頒布している。
御朱印に書かれた経文は、浄土宗が教えの拠りどころとする経典『無量寿経』に説かれるもので、世の中が平和で、武力が用いられることがないと意味する。
千円以上を志納することで寺務所にて授与する。集まった志納料は、全額を浄土宗平和協会を通してUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)へ寄託する。

チャリティーライブでは、鳳笙・篳篥・龍笛が揃い、本格的な雅楽の音色に参加者は聞き入っていた(写真提供:福島民友2022年4月21日付)
御朱印は、ウクライナの国旗をあしらったもので、2枚1セットとなっている