長野市・善光寺宿坊浄願坊檀信徒

一度食べたら忘れられない。ここでしか食べられないから、旅をしてでもまた食べに来る。そんなお店が長野県善光寺の門前町にある『やま茶屋』だ。
「うちで使う山菜やきのこの多くは、社長が地元で採ってきたものなんですよ」

店を切り盛りするのは、女将の赤池恵利子さん。社長の赤池健さんは、山菜やきのこ採りの名人で、〝やま爺〟と呼ばれ、親しまれている。

色々な味を楽しめると評判の「北信濃山里御膳」をいただくことにした。

小鍋には青々とした菜花と芹、そして信州黄金しゃも。天ぷらには「スイバ」という酸味のある山菜。他にも、保存していたナラタケのみぞれ和えや自家製胡麻豆腐など。多彩な山の幸を楽しんだら、〆は信州蕎麦。滋味深さと清々しさで、欲張りな気持ちもお腹も、みるみる満たされた。

「地元産の天然のものを使った『草鍋』や『きのこ鴨鍋』は、一般には出回らない珍しい山菜やきのこも楽しめるので、『一度食べて、また食べたくなって来ました』という方がとても多いんです」
〝やま爺〟こと社長発案の、お酒と地元料理を楽しむ会（飲み放題・会費7000円）は、知る人ぞ知る人気企画。季節ごとに食材やお酒が変わり、〝やま爺〟のお話も聞けるとあって、待ち望んでいるリピーターも多い。

実は、長野県は日本有数の酒処。酒米の開発、栽培が盛んに行われ、酒蔵の数は国内2位。やま茶屋で扱うたくさんの地酒は、酒好きの常連さんたちが料理に合わせて集めたものなのだとか。

2024年5月9日、善光寺仁王門前にある浄土宗大本山善光寺大本願では、浄土宗開宗850年慶讃法要が営まれる。
「遠くとも一度は詣れ善光寺」と言われるが、一度と言わず何度でも！
お詣りの際は『やま茶屋』で、喜び勇んで信州の美味をいただきたい。
（フードライター：藤岡操）

店舗情報

• 〒380-0834　長野県長野市問御所町1315
• TEL：026-233-3900
• 営業時間＝月～土曜日は11時30分〜14時、17時30分～22時（Ｌ.Ｏ.21時）
• 　　　　　日・祝日は11時30分〜14時、17時30分～21時（Ｌ.Ｏ.20時）
• 定休日＝不定休
• ＪＲ「長野駅」から徒歩15分
• ＨＰ＝https://www.yama39.com/index.php