浄土宗新聞

軽やかなエスプーマが決め手 若手シェフのモダンフレンチに舌鼓  Restaurant CHAPEAU

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静岡県三島市・林光寺信徒

タチウオのグリビッシュソース
タチウオのグリビッシュソース

富士山の南に位置し、駿河湾を臨む沼津市。温暖な気候と変化に富んだ地形を生かし、多彩な農産物や海産物に恵まれている。
沼津駅から少し離れた場所に、地元客から熱い支持を得るフレンチレストランがあると聞き、街中の河津桜が咲き誇る頃に、レストラン『シャポー』を訪れた。
中に入ると、照明が可能な限り絞られた、静かな空間が広がる。壁に飾られているのはエルメスのスカーフを額装したもの。スタッフの柔らかな物腰に、自然と背筋が伸びる。
お店の采配を振るうのは、オーナーシェフの角田憲保(つのだのりやす)さん(38)。三島出身の角田さんは渡仏して修業した後、『ホテルグランドハイアット東京』や『沼津倶楽部』などを経て、2017年に独立、お店をオープンさせた。
「魚は地元の沼津港に揚がった新鮮なもの。野菜も三島市の契約農家さんから取り寄せています。素材の持つ力が大きいので、それを引き出せるようほんの少し手助けをする、そんなつもりで料理をしています」と話す。
この日出していただいたのは、ランチコース「Chapeau」(7700円、別途サービス料300円)。デザート含め7皿ほどで、一番人気のコースだ。
ポワソン(魚料理)として出されたのが「タチウオのグリビッシュソース」。添えられているのは、カリフラワーのエスプーマ。エスプーマとは、食材を泡状にする画期的な技法のことで、タチウオとともに口に入れると、淡白な魚の味を彩るようにカリフラワーの濃厚な香りが鼻腔に抜け、余韻を残しながら儚く消えていく。まるで一瞬のドラマのような料理だ。
「エスプーマは2年ぐらい前から取り入れています。フレンチといっても30年前と現代とでは料理法も変わるし、私自身も新しいものはどんどん取り入れるのが信条です」と角田さん。
節目を迎える人も多い春。大切な人とともに訪れてみてはいかがだろうか。
(ライター:岡本茉衣)

店舗情報

オーナーの角田憲保さん

〒410-0801 静岡県沼津市大手町5-13-3
TEL: 055-919-6185
HP:https://restaurant-chapeau.jp
■営業時間=11:30〜15:00(L.O.13:30)、18:00〜24:00(L.O.22:00)
■定休日=日曜日
■JR「沼津駅」より徒歩7分
■駐車場なし
※価格は税込
※テイクアウトあり(要問い合わせ)