浄土宗新聞

日々のおつとめ―浄土宗日常勤行式 第3回 「三宝礼」

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教えを受け止め心から敬う「三宝礼」

一心敬礼 十方法界 常住仏(いっしんきょうらい じっぽうほうかい じょうじゅうぶ)

一心敬礼 十方法界 常住法(いっしんきょうらい じっぽうほうかい じょうじゅうほう)

一心敬礼 十方法界 常住僧(いっしんきょうらい じっぽうほうかい じょうじゅうそう)

意訳
あらゆる世界の仏とその教え、それを信仰する人々を一心に敬って礼拝(らいはい)いたします。

【資料】毎日のおつとめ


「三宝礼」の「三宝」とは、読んで字のごとく三つの宝。
各偈文末の「仏・法・僧」を表しています。聖徳太子が制定したとされる「十七条憲法」にも「篤く三宝を敬え。三宝とは仏、法、僧なり」と記されており、この三宝を敬い礼拝することは仏教徒としての基本、スタートなのです。

【資料】聖徳太子が国造りに用いた仏教の教え 三宝

「仏」は、覚ったもの=「仏陀(ブッダ)」を指します。仏陀といえばお釈迦さまを思い浮かべるかもしれませんが、ここでいう仏は遍く世界におられるすべての仏を指します。仏道修行の最終目標はさとりを開くこと。この世で厳しい修行を積み、さとりを開くという道もありますが、浄土教では日ごろのお念仏によって、臨終に際し阿弥陀さまのお迎えをいただき、極楽浄土で修行の後、私たち凡夫でも仏になることができるのです。

「法」は仏が説かれた全ての教えです。 仏教では 「八万四千の法門」といわれるほど多くの教えが説かれています。その全てを敬う気持ちを礼拝して示すことが大切なのです。

「僧」は、僧伽を略したことばで、一般的には和合衆といい、仏教の教えを守り修行する人々の集まりを指します。広くは、 〝お坊さん ʺだけを指すものではなく、篤く仏教を敬う一般の方も含まれます。寺院は僧侶、檀信徒、地域の方々などそれぞれの力が合わさることで成り立っています。まさに和合衆といえるでしょう。そうして守り、伝えられてきたからこそ、今私たちはお念仏のみ教えにふれることができるのです。長い歴史を経て連綿と伝えられてきた大切な宝を、私たちはしっかりと受け止め、後世に伝えていかなければなりません。

さて、偈文では「一心敬礼、十方法界常住」が繰り返されます。 意味的には 「十方」と「法界」を読み解けばさほど難しいものではありません。「十方」は東西南北の四方と、その中間の東北、東南、西南、西北と上下を指し、「法界」はこの世に存在する一切のものを表します。つまりこの世に遍くいきわたる仏法僧を一心に敬い、礼拝しますということです。
常に移ろいゆく無常の世にあって、この仏法僧は不変です。あらゆるところに仏はおられ、教えをお示しくださいます。「香偈」によって身と心を清めた後に、私たちに仏教を伝えてくださった「仏法僧」に敬いの気持ちをもって礼拝し、感謝の気持ちを示す、これが三宝礼なのです。
※「三宝礼」での礼拝は、各偈文の「常住○」のところで行います。このとき、両ひざと両肘、そして額を床につけ、両手のひらを上に向けて耳の位置まであげます。身体に無理のない程度に行ってください。

【関連リンク】

【動画】浄土宗 毎日のおつとめ 四奉請・三唱礼ver
【動画】浄土宗 毎日のおつとめ 三奉請・三身礼ver
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